カメラマウント運用時のスケアリング(チルト)調整について
昨日の記事と関連しますが,センサーサイズの大きい冷却カメラでスケアリング調整(チルトアジャスト)が必要なのは,殆どがフィルターホイールの平面性に起因しています。
フィルターホイール前後の開口部(54φ)面間で0.1mm以上傾いた個体もあり,要求される精度を満足していません。径の大きい筐体と薄い蓋による構造が影響しているのでしょう。
これに対してフィルタードロワーとFDCM-6200ADを組み合わせた部位の平面誤差は0.01~0.02mm程度です。
写真は昨日紹介したカメラマウント構成のASI6200MC PROなどで,CMOSセンサーに対するカメラマウント面の傾きを測定している状況です。これまでに複数台同様の測定を行っていますが,何れもスケアリングは調整(チルトアジャスト)は不用でした。
写真のコリメーターの平面性検出精度は,カメラマントと光学ガラス間の片側にo.o1mmのシムテープを挟んだ時のズレ量ほどです。
60φほどに対して0.01mmなら要求される精度を満足しています。(因みにコピー用紙の厚みは0.09mm,薄いレシートが0.05mmほどです)
カメラを回転させない場合は,鏡筒側のエラーをここで合わせる手もありますが,できればカメラは完全な状態が望ましいでしょう。
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