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2025年5月

2025年5月28日 (水)

「TR74-CAA」の発売開始について

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お待たせしましたが,ZWO社製CAA接続用のテーパーリング「TR74-CAA」は5月30日発売します。また,タカハシM54接続用「TR74-M54M」は6月1日以降の出荷分からバックフォーカス56.2mmの新仕様に切り替わります。商品名は従来のままです。

  • TR74-CAA:9,900円 2025.5.30日発売

掲載の写真はビクセン製VSD70SSでの使用例です。当方の製品は「TR74-M60M/M56F」「TR74-CAA」「M54FD-5AD」で構成されれいます。

記事と関係ありませんがVSD70SSを販売いたします。写真とは異なる個体1台限定で未開封の新品です。価格は399,960円(499,950円×0.8)です販売を取りやめました。6/8日追記

Vsd70ss

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FSQ-106ED TR74システムでCAAの運用について

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FSQ-106EDのM54接続部は写真左の「2種アダプター(CCA-250)」ですが,外径が105mmあるのでCAAのモーター部と干渉します。対策として写真のようにM54接続のフィルタードロワーをCAAの前段に配置する必要があります。

フルサイズの場合,フィルターの有効径(46mm程度)の観点からカメラに近い側に配置した方が有利ですが仕方ありません。

 

写真はTR74-CAAを用いたテーパーリング構成の場合ですが,フィルタードロワーをCAAの前段に配置した場合,ドロワーで光路長を短縮する「M54FD-5AD」が使えないので,トータル光路長は、M54ねじ込み部から,5.2+2+20+16.5+17.5=61.2mmになり,56.2mmに対して5mm長くなります。
直焦点(645RD*)の場合,メタルバックが5mm長くなっても,ドローチューブの繰り出し量が5mm短くなるだけです。

*645RD使用時にドローチューブの繰り出し代5mmの余裕があるかは未確認。F3レデューサーはTR74-M54_BF56.2は適合しません。

参考までにテーパーリングを使わず両端M54オスの接続リングを使用した構成した場合,光路長は,2+20+16.5+17.5=56mmになり,56.2mmを満足します。

FSQ-106EDはε-130などと異なり,ねじ込み時の干渉はありませんので敢えてテーパーリングを使う必要はないのかも知れません。

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2025年5月22日 (木)

「WIFD EAF-AD」在庫品になりました

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こちらの記事で出荷遅れを案内していた,WIFD FOCUSER専用EAF取付アダプター「WIFD EAF-AD」は,一部のタイミングベルトが入荷しました。

現在在庫品になっております。今回入荷分の25台が完売後は8月10日以降になる予定です。完売のため,次の出荷は8月10日以降となります。6/7追記

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2025年5月21日 (水)

ZWO ASI 585MC Pro+カメラマウントの売却について

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商品撮影に使用した,「ZWO ASI 585MC Pro」と「フィルタードロワー付きカメラマウント」を売却します。

585 MCProは商品との組み合わせ撮影に使用しただけで,天体の撮影は行っておら未使用に近い状態です。ケーブルなど殆どの付属品は未開封で,2024.6月に協栄産業様から購入したものです。

「フィルタードロワー付きカメラマウント」は,EOS用(未開封),又はNIKON用(開封していますが未使用、ケースは破損のため古いものに入替)いずれかをご指定いただけます。(写真は販売品とは異なるEOS用を装着しています)

フランジバックは写真の状態でEOSマウント:44mm、Nikonマウント:46.5mmになります。


販売価格はそれぞれの商品価格合計119,000円(102,100円+16,900円)の30%OFFの83,800円です。送料は無料です。お買い上げいただきました。25.5.21追記

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2025年5月17日 (土)

ε-160ED M54ねじ込み/テーパーリング構成の比較

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連投になりますがε-130Dに引き続きε-160EDでのCAA運用について実機で再確認を行いました。結果はε-130D同様接眼部周りとの干渉はおきません。

写真は先日紹介した,両端M54オス,光路長2mmの接続リングド用いてドローチューブのM54部へCAAを直接ねじ込んだ状態との比較です。

左側が直接ねじ込みで,右がTR74構成です。(撮影の都合上、両側ともフィルタードロワーの光路長短縮するM54FD-5ADに換装していますが,ねじ込み時は換装しません)

直接ねじ込みの場合,ねじ込み時にCAAのモーター部とドローチューブ固定ノブやピントノブが干渉しますが,ドローチューブを繰り出せば問題ありません。またピントが合った位置で,写真のようにCAAのモーター部とドローチューブ固定ノブが極めて接近しますが,電動フォーカサー使用時はノブを外せば支障ないでしょう。

なお,フィルタードロワーをCAAの前段に配置すれば繰り出さなくてもねじ込めます。フィルター枠でのケラレが影響しないAPSセンサーならこの配置がお勧めです。

観測所設置など頻繁にカメラ周りを取り外す必要がない場合はM54ねじ込みをお勧めします。敢えてテーパーリングを使う必要はないでしょう。

M54ねじ込み時のバックフォーカスは,2+16.5+20+17.5=56mmです。メーカー指定の56.2mmより僅かに短くなりますが,マイナス側の調整もできシムリングでバックフォーカスを調整するにはちょうど良いでしょう。

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2025年5月15日 (木)

ε-130D TR74システムでCAAの運用について-その2

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ε-130DでのCAA運用についてEAFを装着した実機で再確認を行いました。写真はドローチューブをピントが合う位置まで繰り出していますが,CAA本体がクラッチ付きEAF取付アダプターなどと干渉する事はありませんでした。後日、ε-160EDでも確認します。

なお,両端M54オス,光路長2mmの接続リングド用いてドローチューブのM54部へCAAを直接ねじ込む事も可能です。

この場合、光路長を短縮するM54FD-5ADは不使用で,BFは2+16.5+20+17.5=56mmになりますが,ねじ込み接続なのでドローチューブを繰り出した位置でないとCAAを回転できません。カメラ周りを固定して運用する場合はこの構成がお勧めです。

TR74-CAA運用の場合は,CAAがカメラ側に5mm寄っている*ことも干渉には有利に働きます。*テーパーリング接続代を稼ぐためにフィルタードロワー後面プレートとM54FD-5AD換装しているためCAAがカメラ側に5mm近づいている

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ε-130D TR74システムでCAAの運用について

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ε-130DでのCAAの運用についてのご質問がありましたので,天文ハウストミタさんの機材をお借りして実機確認を行いました。

結果的にはCAA本体の回転方向の向きを調整することでCAAのモータ部(写真右の下方向に伸びた部位)と接眼部周りの干渉は防げそうです。

ただ、接眼部に旧型のモーターフォーかサーを付けられた中古品だったので最新のZWOのEAFを装着した場合と異なる可能性があります。ドローチューブの繰り出し量も影響するため,これについてはEAFを装着した状態で再度確認し追ってご報告します。

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2025年5月13日 (火)

「WIFD EAF-AD」の再販遅れについて

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こちらの記事で供給不足を案内していた,WIFD FOCUSER専用EAF取付アダプター「WIFD EAF-AD」は、GW明けの再入荷予定だったタイミングベルトの入荷日が確定しておりません。信頼できる大手ショップの出荷日が8月9日となっていることから,現時点での再販開始日は8月10日以降となります。3ヶ月ほど受注を停止しますがよろしくお願いいたします。

少量ですがタイミングベルトが入荷しました。5/22日現在25台在庫ございます。5/22追記

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CAA接続用TR74-CAAの発売について

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こちらの記事で紹介していたCAA接続用のテーパーリング「TR74-CAA」が完成しました。お待たせして申し訳ありませんが発売は先のご案内どおり5月末の予定です。

写真はTR74-M60M/M56F経由でVSD70SSに装着した例です。CAAは専用の回転装置を持たないVSD70/90SSでは特に有効なアイテムでしょう。さすがにスリーブ固定ネジを緩めて回転するのは実用的でない上、カメラ抜け落ちの危険が伴います。

「TR74-CAA」はCAA本体にM54ねじ込み接続なので,締めた状態での回転位置が定まりません。対策としてテーパーリング固定用ローレットボルトを30度毎に12箇所に装着できるようにしていますが、それに加え0.05mm厚シムリングを4枚同梱しています。

シムを1枚挟むと約25度締め付け回転位置が変わるので, ボルト位置の30度単位と合わせれば5度単位で締め付け位置が調整できます。その分だけバックフォーカスは伸びますが3本のローレットボルトとCAAのモーター部との干渉を防げます。

なお、望遠鏡*に見合うバックフォーカスに合わせるにはM54-5ADが別途必要となりますが,M54FD-5ADとバックフォーカス微調整用のシムリングをセットした「フルサイズ用カメラマウント接続&バックフォーカス調整セット」をお勧めいたします。

バックフォーカスを合わせる必要のない,REDCAT(ULTRACAT)シリーズ,FSQ-85(106)直焦点,FSQ-106+645RDなどではM54FD-5ADは不要です。

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この構成で指定バックフォーカスに合わせることができるのは、タカハシM54M,M52F,ビクセンM60M/M56F接続のみです。一般的なM48接続ではBF55mmは成り立ちません。なお、Pleiades68/F3.8はシステムチャートではM54接続になっていますがバックフォーカスの都合上対応できなくなりました。他の方法への変更を検討中です。

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2025年5月 9日 (金)

AM5赤道儀 ツイン鏡筒搭載例のご紹介-その2

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昨日紹介した、AM5赤道儀のツイン鏡筒システムにつきましては複数のご要望をいただきましたので専用のプレートの設計に着手しました。7月上旬には製品化できる予定です。昨日紹介したDP75-152を使うより安価になるでしょう。

写真は鏡筒の配置を設計するためにULTRA CAT56/4.8とPleiades68/F3.8を適当なプレート上(アリガタはDP65) に並べた状態です。製品ではPleiades68/F3.8や,この夏発売のULTRA CAT76/4.8を並べられる幅にする予定です。なお調整側はDP38/45PTを使う設計ですがAA60でも適切な鏡筒間隔が得られるよう設計します。また,このプレートに簡易な調整機能を持たせ単体でも運用できるようにします。

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2025年5月 8日 (木)

AM5赤道儀 ツイン鏡筒搭載例のご紹介

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記事で紹介した,AM5赤道儀のツイン鏡筒運用システムにつきましては, 複数のご要望をいただきましたので専用のプレートの設計に着手しました。6月下旬には製品化できる予定です。今回の例のDP75-152を流量するより安価になる予定です。25.5.9追記

お客様からのご依頼でAM5赤道儀にツイン鏡当を搭載されるためのシステムを構築しました。両鏡筒の光軸を合わせるためにAA60を使っています。

AM5赤道儀はホームポジションの都合上、アリガタと鏡筒は平行にする必要があるので、2枚のアリガタを十字状に縫い合わせています。また両側の鏡当のバランスを取るために両方のアリガタには固定タップの追加工を行いました。ある程度の調整が可能です。

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今回の構成で使ったパーツは以下のとおりです。一式の価格は57,750円です。

  • AA60
  • DS45T-10×2台
  • DP75-152(追加加工あり)
  • DP75-222(追加加工あり)

AA60とDP45T-10は在庫限りで販売終了商品です。あと4セット分のみ製作できますが、今回同様のセットをご注文の場合、DP75-152,222への追加加工費用は無償で行います。

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2025年5月 6日 (火)

EM-100赤道儀のSynScan自動導入改造の案内

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EM-100赤道儀をSynScanを用いた自動導入改造の案内です。改造費用を抑えるためにアウトレット品のEQM-35PRO用SynScanを使用します。

今回はご要望いただいていた方分のみを製作していますが,EQM-35PRO用SynScanを追加注文したので余剰がでる予定です。また既にEQM-35PROを所有されている方用としてSynScanなしも準備します。ケーブルを差し替えるだけでいずれも赤道儀も駆動できます。ON-STEPなど自作コントローラーを用いてもいいでしょう。

  • EM-100自動導入改造(SynScanセット):99,000円 最大受注数量5台→終了しました6/19追記
  • EM-100自動導入改造(SynScanなし) :66,000円 上記と合わせ10台→終了しました6/19追記

写真は動作確認用のためケーブル周りは仮状態です。写真のSynScanを含む改造機一式は154,000円で販売いたします。中古並程度の赤道儀をベースに評価用の改造を行いました。オーバーホール済みです。→終了しました5/10追記

 

ウォームギヤ比の異なるEM-100(RA:144T,DE:124T)にEQM-35PRO(RA:180T,DE:65T)用を流用するには中間減速比で整合しますが,整数のみとなる減速比での整合には限界があり,赤緯側は完全には合っていません。

赤緯軸の総合ギヤ比がEQM-35PROの「715」に対して、EM-100では「713」になっており,赤緯軸を180度回転すれば0.5度(月の視直径ほど)の誤差が発生します。

誤差が大きく影響するのは赤緯軸を約180度回転する反転導入時ですが,減速比が完全に合致していても赤道儀の機械的な誤差(主に赤経軸と赤緯軸の直交誤差)や,鏡筒(光軸)と赤緯軸と直交誤差などの影響で,反転導入すると月の視直径の半分ほどずれる場合があります。

0.5度の誤差は小さくはありませんが、500mm程度の星野撮影では大きな支障ではなく,プレートソルブで再導入できるすれば実用上不具合はないでしょう。改造費用を抑えるために他機種を流用したためと割り切った改造と理解いただければ幸いです。

 

改造費用にオーバーホール費用を含みます。付属するSynScanはEQM-35PRO用なのでEQM-35PRO用のモーターなど一式含みます。モーターやプーリーなど追尾精度に影響する部品は国産品を使っています。今回の改造では費用を抑えるためにベルトカバーは非装着です。金具の一部は以前の改造用を流用しています。SynScanセットの5台は予定です。アウトレット品の入手状況によっては増減します。

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2025年5月 4日 (日)

2025年実施の赤緯軸ハーモニックドライブ改造について

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昨年と同じような案内となりますが公共関連工事などの都合で休止していた,EM-200/P-2赤道儀の赤緯軸ハーモニック(FLEXWAVE)ドライブ改造の受注を再開します。

今月から受注するのは以下の2機種で、記載の台数をもって改造を終了します。なお、両機種の改造は今回が最後なので、コントローラーはTitan TCSの他、MTS-3(GE1414用)とコントローラーレスもお請けいたします。

【EM-200赤道儀】最大受注数量4台→残り1台となりました。25.5.5追記

  • TitanTCS仕様    赤緯軸FLEXWAVEドライブ改造:341,000円 
  • MTS-3仕様               〃        :231,000円
  • コントローラーレス           〃        :176,000円

【P-2赤道儀】最大受注数量5台

  • TitanTCS仕様    赤緯軸ハーモニックドライブ改造:352,000円 
  • MTS-3仕様                 〃       :242,000円
  • コントローラーレス             〃       :187,000円

EM-200改造は予定台数に達しました。4台全てがTitan仕様になったため、Titan数量の都合でP-2改造はMTS-3又はコントローラーレスのみとなりました。25.5.6追記

価格には赤道儀オーバーホール費用を含んでいます。改造期間は受注後約2か月です。(在庫コントローラーの都合上、Titan仕様は2機種合計で最大4台、MTS-3仕様は最大3台で、残りの2台はコントローラーレスです。TitanとMTS-3の相違点はメールでお問い合わせいただけると幸いです)

 

EM-200,P-2共に極軸側はウォームホイール式ならではの滑らかな追尾と,赤緯側はハーモニックドライブでしか得られないバックラッシュレス駆動を両立しています。

これに加えクランプフリー回転(EM-200は極軸側のみ)や極軸望遠鏡が使え便利です。さらにはEM-200では4kgほど軽量化できることや,キャリングハンドルが使えることも大きなメリットです。ゆるめにクランプしてけば機器干渉時のダメージを最小限に抑えられるでしょう。

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カラー冷却カメラはテーパーリングよりバヨネット接続が便利

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昨年「カメラマウント接続&バックフォーカス調整セット」として紹介したものの再掲ですが、フィルターホイールを使わないカラーカメラならカメラマウント(バヨネット接続)をお勧めします。着脱が極めて簡単な上、望遠鏡とカメラレンズの併用にも便利です。
テーパーリングはフィルターホイールやOAGを組み込む構成では荷重や光路長の都合上、有益な接続方法です。特に最近発売されたCAAも併用する場合は必須でしょう。

 

「カメラマウント接続&バックフォーカス調整セット」は、フィルタードロワーの光路長を5mm短縮する「M54FD-5AD」とバックフォーカス調整用のシムリング(0.05mm,0.1mm,0.2mm,0.3mm,0.5mmの5枚) をセットしたもので以下の調整が可能です。

・EOSマウントの場合 : 44.00~45.15 組み合わせにより0.05mmステップ
・Nikonマウントの場合: 46.50~47.15        〃

フィルターを使わない場合は、シムリング未装着、フィルター装着時はフィルターによる光路長伸び分に見合うシムを挟んでください。厚さ2mm程度のフィルターの場合は0.7mm程度となりますが、0.5mmと0.2mmを重ねて作ります。   

「カメラマウント接続&バックフォーカス調整セット」は構成図の青色で示した部分です。価格は13,200円で在庫品です。

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2025年5月 3日 (土)

P-2赤道儀 ポータブル化改造の終了について

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P-2赤道儀のポータブル化改造は昨年4月に生産終了の案内をしていますが改造用品の残数が1台分となりました。

残りの1台は追加製作したフォークアームなど、以下のセット品(80,300円)して受注いたします。赤道儀お預かり期間は約2ヶ月です。

  • P-2赤道儀ポータブル化改造(赤道儀オーバーホール込み):66,000円
  • 専用フォークアーム:7,700円
  • 専用バランスウエイトシャフト(18φ,長さは200mm):3,300円
  • アングルファインダー取付金具:3,300円

ポータブル改造したP-2赤道儀は今年の2024G3彗星撮影のメイン機材でした。夕方の彗星なのでまだ明るいセッティングする必要がありますが、赤緯体がフラットな形状なのでスマホを当て易く便利でした。この写真は200mmで30秒露出した5カットをコンポジットしていますが十分な追尾が得られています。

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