カメラレンズ後方に入れるフィルターの焦点位置への影響について
カメラレンズ後方に厚手のフィルターを入れる事による焦点位置への影響については,これまで言われていた「フィルター厚みの1/3程光路長が伸びる」と思っていました。天体望遠鏡など単純な光学系ではそれが当てはまるのでしょう。
ところがここで紹介した、Apo Sonnar135/2専用の冷却カメラ接続アダプターの実績(1)や,Canon純正のドロップインフィルター対応マウントアダプターがその通りになっていない事(2)から何種類かの組み合わせで試してみました。
- フランジバックを0.3mm長く設計していますが,これで3mmのフィルターを入れた際にほぼ∞目盛り位置で無限大がでる(ApoSonnar135mmは非IF)
- 3mm厚の偏向フィルターが使用されているが,非ドロップインタイプより全長が0.6mm(1/5)しか長くない
試したのは以下のフィルターとレンズの組み合わせです。レンズは全てIFタイプです。
- 3mm厚のRadian Triad Ultra Quad-Band Narrowband Filter→1mm延長
- 1.5mm厚のサイトロンQuad BPフィルター→0.6mm延長
1はサードパーティー製のEF-RFマウントアダプター内部をボアアップし48mmのフィルター使えるように改造したもので,シムを使い1mm長くしています。上の写真のものです。
2はCanon純正のドロップインフィルター対応マウントアダプターに装着しています。光路長は0.6mm長くなります。
- CANON EF200mmF2 IS USM
- TAMRON SP35mmF1.4 Di USD
- LAOWA12mmF2.8 ZERO-D
結果は,1は1/3,2は1/2.5フィルター厚に対して焦点位置を伸ばしていますが,いずれも長すぎでEF200mmは∞を過ぎた位置でピントがでますが,TAMRON35mmやLAOWA12mmは∞のピントがでません。広角レンズほど顕著にピントがでない感じです。
1/3や1/2.5では実際にピントが出ない事や, Canon純正が1/5になっていることから,カメラレンズ後方に入るフィルターの焦点位置への影響は1/3より小さいのでは?と考えています。
以下は光路長を1mm延長したサードパーティー製のEF-RFマウントアダプターに48mmのフィルターを装着した状態です。近日中に0.5mmのシムで試してみる予定です。
なお,今回テストはEOS Raを使っています。正確なフランジバックの元,レンズの∞位置で無限遠のピントがでる状態を「正」としています。冷却カメラの場合ウインドウガラスの影響が分からないためです。
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