赤道儀

2020年11月25日 (水)

ゴニオ赤道儀について-3

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最初の記事で紹介したジンバル構成ですが,今回は500mmF4.5の望遠レンズを搭載してみました。日食撮影のイメージですがジンバルの対向側にもサブのカメラが搭載できます。

僅か1kg強の赤道儀ですが(XY60を含めば1.4kg)この程度のレンズなら撓みや微振動は感じられず5kg以上あるP-2を凌ぐほどです。工業用のステージを使っているので,ポータブル赤道儀にありがちなガタつき(バックラッシュ)も皆無です。

極軸高度方位調整装置から分離すれば本体サイズは70×166×34mmの箱型なので携行性も優れています。突起部もなく海外遠征も安心です。

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2020年11月24日 (火)

ゴニオ赤道儀についてー2

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先日に引き続きゴニオ赤道儀の紹介です。先日紹介した構成は,望遠レンズや日食用小口径望遠鏡撮影に便利なように,ジンバル雲台を組み合わせていますが,今回紹介するのは星景撮影用の構成で,三脚と自由雲台の間に赤道儀を挟んだイメージです。個人的にはゴニオ赤道儀のメリットを最も活かせる使い方と思っています。

 

今回採用したゴニオステージは70mm角タイプのもので可動部はクロスローラーベアリング保持なのでとても丈夫です。これをアルミ削り出しのハウジングに組み込んで赤道儀に仕立てていますが,極軸望遠鏡も含めた重さは1.2kgしかありません。

駆動モーターは厚みと消費電流を抑える為に(MTS-3の1軸を5V,200mAで駆動)小型のギヤードHB型モーターを採用しました。安価な小型PM型モーターでは内蔵された減速ギヤに起因する小刻みな振れがでる恐れがあるため採用を避けています。

 

これから,終端検出のリミットセンサーと蓋を付ければ完成です。以下が掛かった費用ですが5台纏まったので安価に仕上がりました。

  • 新品のゴニオステージを採用分:142,200円(内ゴニオ価格が85,000円)
  • 中古の      〃        :77,200円(内ゴニオ価格が20,000円)

構成はゴニオステージ本体の他,本体ハウジング+蓋,自由雲台プレート,ジンバルプレート,HBステッピングモーター,カップリングと配線材料+極軸望遠鏡です。(コントローラーと極軸高度方位調整装置は含みません)

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昨夜は北の空に雲が多く正確な極軸セッティングができなかったので赤緯方向にズレていますがPモーションは概ね±5秒角ほどです。ここで紹介したようにもう一台のゴニオを重ねた2軸仕様でテストしています。このようなモーター内蔵ギヤの影響もなく極めて滑らかな駆動です。

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2020年11月19日 (木)

ゴニオ赤道儀について-1

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友人からの依頼でゴニオステージを流用したポータブル赤道儀を5台製作しています。2007.11の構想から13年も経ってしまいました。

写真はジンバル雲台を併用しているので星野の他日食の撮影も使えます。最大のメリットはとてもコンパクトで高精度な事です。追尾時間が最長80分程ですが星野撮影や日食(皆既前後30分程度)の撮影なら実用上問題ないでしょう。

今回はMTS-3(ディスプレイ付)を所有されている方からの依頼なのでコントローラーは内蔵せずMTS-3で駆動する事にしました。MTS-3は最大8台まで赤道儀を登録できるのでこのような使い方に便利です。(写真は電装品やカバーを装着する前の状態です)

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2020年11月14日 (土)

P-2GOTOの追尾テスト

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このところ九州北部は毎日のように澄み渡った好天が続いています。11月になって雨や曇ったのは2~3日だったようです。

写真はもうすぐ納品するP-2GOTO赤道儀のテスト風景です。一通りテストが済んだ後に少しだけ眼視観望しましたがやはり両軸クランプフリーで操作できるのは便利です。

今回は手持ちのP-2赤道儀を改造してお譲りするため念のために追尾テストを行いました。結果は大きく振れたところでも±5秒角以下,その他は2~3秒角と大変優秀な個体でした。これなら数分間なら500mmレンズでもガイドの必要はなさそうです。ちなみに極軸は極軸望遠鏡で合わせていますがPモーションと同じ程度のズレに収まっています。

なおMTS-3やTITANなどの自動導入コントローラー手配の都合上,当面の間,自動導入改造の受注は休止しています。

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2020年2月13日 (木)

売却予定のMS-3NとMS-3GOTOの写真

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昨日の記事で紹介した売却品の内,自動導入改造のMS-3についてのお尋ねがありましたので写真を掲載します。

併せてほぼノーマル状態のMS-3N(こちらは商談中です)の写真もアップいたします。なお片持ちフォーク改造のスカイグラフは商談が成立いたしました。いずれも商談中になりました。2/13日追記

 

自動導入に改造したMS-3は赤緯部がP-2改造と同じハーモニックドライブ仕様です。粗動回転機構と一体になったビクセン規格アリミゾが付属します。なお自動導入では不要なうえ,撓みが懸念される極軸の部分微動はロックしています。またオリジナルより長いステンレス製のウエイトシャフトに換装しています。このシャフトだけで7,000円ほど要しました。もちろん極軸望遠鏡(照明付き)も使えます。

この自動導入MS-3は海外遠征用として作ってみました。赤緯ハーモニックドライブ化や赤径の部分微動の排除などで側面への張り出しが大変小さくなっており梱包に有利です。また少ないウエイトで対応できるようシャフトを長くしています。今回の販売価格は赤緯のハーモニックドライブ周りとコントローラー(MTS-3)の材料代程度です。

 

一方のMS-3Nは改造時の事故対応として複数保有した最後の1台で大変綺麗な個体です。これに2軸モーターやポールマスターアダプターなどを含めての販売です。純正の三脚と鏡筒バンドも付属します。三脚との脱着を用意にするためタカハシなどと同じ架台下ボルト式にしています。

価格はいずれも税・送料込みで150,000円です。自動導入のMS-3は三脚は付属せずPTP-Cシリーズ用アダプターとポールマスターアダプターが付きます。

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2019年12月31日 (火)

2019年を振り返ってー高精度ハーモニックドライブの採用

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2019年最大のトピックは高精度仕様のハーモニックドライブ赤道儀の開発です。

ハーモニックドライブは赤道儀の極軸に使うには角度伝達係数(Pモーション相当)が大きい*ことから,当初は日食遠征用として開発しました。日食遠征の場合,追尾精度よりも軽量な上に複数の鏡筒の搭載を搭載できることが大きなメリットだからです。*通常は±30秒角ほどありますがPECを併用すれば10秒角以下に補正できます。

 

5年ほど前にハーモニックドライブと出会い,その後赤道儀への応用を評価してきましたが,今年になってハーモニックドライブ社から高精度仕様の提案があり早速採用しています。

以下は比較的良好な個体のPモーションで±10秒角程度です。(高精度仕様の目標は±15秒角)

モーションの小ささもさることなが周期の短い振れも僅かです。(小刻みな振れはDEC側と変わりなので殆どはシンチレーションの影響と思われます)

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高精度仕様を採用したことでPECに頼らずに星野撮影に使えます。写真のような135mmクラスならガイドも不要です。星野撮影用として極軸延長やカメラプレートなどのオプションを追加しています。

2019年最後の記事となりましたが一年間ありがとうございました。来年も引き続きよろしお願いいたします。

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2019年12月23日 (月)

GE1414HD 星野撮影用カメラプレートのご案内

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GE1414HDの新たなオプションとしてカメラプレートを商品化しました。写真のようなL型ブラケットを装着したカメラでの星野撮影に便利なオプションです。

カメラレンズでの撮影ではガイドカメラの搭載に工夫が必要ですがこのプレートは側面小型のガイドカメラを装着できる構造です。

 

極軸を延長したGE1414HDに今回のカメラプレートを装着した場合,135~200mm程度の望遠レンズならカメラの中心を赤緯軸に合わせられるのでどこを向けても三脚などにぶつかる事はありません。

このカメラプレートは嵩上げ用スペーサーとのセットで9,900円(税込)です。

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以下はプロミナーの500mmF5.6をプレート中心部に搭載した状態です。このクラスでは南の地平線以下に向けようとするとフードは台座部にぶつかりますが,通常の撮影なら北の空を含め長時間撮影が可能です。

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このカメラプレートは裏面から鏡筒バンドを固定することもできます。日食撮影でシンプルな構成を求める場合便利です。軽量化のため肉抜きしていますが十分な厚さを確保しているので8~10cmクラスの鏡筒でも振動は発生しません。

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カメラプレートの表と裏側です。片側のみにオフセットしているのは赤道儀の収納サイズに影響を与えないためです。手前の四角いブロックはDS38を中心近くに取り付けた際,クランプノブ部とプレートの干渉を防ぐための嵩上げスペーサーです。なお来春予定しているスカイキャンサー(FC-50)赤道儀用のプレートも同様なデザインを予定しています。

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2019年11月24日 (日)

GE1414HD 星野撮影用極軸延長オプションについて

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GE1414HDを星野撮影用として使う際に便利な極軸延長オプションが完成しました。様々な検討/試作を行った結果,以前ここで紹介したタイプからの上の写真の筒状に変更しました。大きな理由は,①日食用(標準状態)との切替が簡単,②南端に極軸望遠鏡を装着できる,③外観がスマートになるためです。

この延長筒の長さは105mmで,装着した状態で赤緯軸中心から三脚までの距離は約150mmになります。ちなみに太さは56φでここを持っのに都合の良い大きさです。

価格は税込み16,500円です。GE1414HDをご購入のお客様へは個別に案内いたします。

なお,この延長筒を付けた状態でのGE1414HD一式(コントローラー,極望含)の重さは約3kgです。

 

最初と以下の写真は200mmのカメラレンズを須着した冷却CCDカメラです。この撮影システムはどこを向けても干渉しません。またこの程度の荷重(この例は4,2kg,最大8kg程度)なら電源が遮断されても状態を保持します。

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これはNikonD810Aと135mmレンズの組み合わせですが十分な余裕があるのでリモート操作でも安心です。

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以下はD810Aとプロミナー500mmF5.6の組み合わせです。さすがにフード側を三脚に向ければ干渉しますが,筒の前後方向のアンバランスを許容するハーモニックドライブなら大きくシフトできるので極軸を1回転しても干渉を防げます。

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写真は方位調整ネジを取り外しています。可能な限り干渉を防げるよう短いタイプを準備中です。なお北側の高度調整ネジも同理由で取り外していますが重心が北に偏るために不要です。南側は強く回せるT字状のハンドルに交換しています。(延長筒に付属)

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2019年10月28日 (月)

高精度ハーモニックドライブを評価するーその4

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前回の記事から一月半ほど時間が経ちましたが今回はハーモニックドライブの試験成績書についてです。

これまでは赤径軸分のみ高精度仕様のハーモニックドライブを調達していましたが,高精度仕様と言えど出荷前の実機追尾テストで目標値の±15秒角をクリアーできない個体もあり納期遅延の原因になっていました。

現在受注分は全て高精度仕様となっていることから,対策として,今回調達したハーモニックドライブ10台は赤緯軸分も含め全て検査成績書付きの高精度仕様にしました。

この内,精度が高いものから半数を赤径軸に,残りの半数を赤緯軸に採用します。なお角度伝達誤差は360度回転する際の誤差なので赤道儀で言うPモーションとは若干異なりますがこれを選別の基準として最終的には出荷間に実際の星で追尾テストを行います。

以下が今回入荷したハーモニックドライブの成績表です。一番高精度なのが19秒角で悪いもので48秒角で2倍ほどのバラツキがありますが標準仕様の規格値が90秒角なので十分高精度です。まだ実機に組み込んでいませんが,19秒角の個体はPモーション10秒角以下になるでしょう。

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私は赤道儀の基本精度を追求するタイプなのでハーモニックドライブを使ったGE1414HDは軽さや強度が優先される日食観測用としてスタートしましたがハーモニックドライブ社のご協力を得ることで十分な精度の赤道儀に進化したと感じています。

 

なおハーモニックドライブ赤道儀の技術面で情報を共有しているHobymObservatory社(国内代理店は天文ハウストミタ)からCRUX-140Travellerがまもなく発売されます。

GE1414HDと同クラスのハーモニックドライブを採用した軽量バージョンです。こちらは強力なPEC機能でPモーションを10秒以下を達成する魅力的な商品で価格は40万円(税別)を切るのでGE1414HDの良きライバル?ですね。

以下は現在モンゴルで行っている実機テストの様子で15cmF5のダルカーカム鏡筒を搭載しています。

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2019年10月22日 (火)

試作のAMD-1NとP-2赤道儀のセット販売について

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先日販売したPENTAX MS-3N同様に,お客様預かり赤道儀の事故対応用として確保していたP-2赤道儀を売却します。試作のAMD-1N他以下のセット品です。一通り揃っているので直ぐに撮影でき300mm3分程度の撮影なら流れることはないでしょう。

赤道儀は複数あり程度によりA(極美品),B(並品),C(写真のもので傷が多いです)とランク分けし,以下のセット価格(税,送料込)での販売です。

  • AランクのP-2とAMD-1Nほかのセット:120,000円
  • BランクのP-2とAMD-1Nほかのセット:100,000円
  • CランクのP-2とAMD-1Nほかのセット:  80,000円

3台全てお買い求めいただきました。10/22 21:10追記

赤道儀本体価格をA:60,000円,B:40,000円,C:20,000円と設定し,AMD-1Nやオーバーホール費用などを60,000円で計算しています。すべて共通で以下の付属品や改造を行っています。AMD-1Nは試作品ですがギヤカバーなど一部パーツのメッキ処理が製品仕様と異なるだけです。写真は電池内蔵タイプですがUSB5V仕様も選べます。

  • AMD-1N:POLEMASTER兼用照明装置,オートガイド機能付き
  • 赤道儀オーバーホール(極望レチクル交換をご希望の場合20,680円加算)
  • 赤緯微動部の短縮改造
  • アルカスイスクランプSDS38(デモ使用品)
  • 高度調整ネジの交換(写真青いタイプ)
  • アングルファインダー取付リング+アングルファインダー
  • 純正木製三脚,ウエイト(1.4kg),ウエイトシャフト(赤道儀の程度に準じたもの)

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