赤道儀

2018年4月21日 (土)

エルボータイプのハーモニックドライブ赤道儀

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こちらで頒布案内した日食用軽量赤道儀はこの夏のハーモニックドライブ
入荷に向け詳細設計を行っています。

今回紹介するのは望遠レンズでの撮影が前提となりますがどこを向けても
レンズやカメラが赤道儀と干渉しないエルボータイプです。
3年に2度しか起きない日食に限定するのはもったいないので通常の星野
撮影用のオプションとしてエルボーユニットを設定しました。

なお極軸望遠鏡はエルボーユニットへの装着となります。
エルボータイプの構造を活かし,アングルファインダーとセットした上
完全な光軸調整を行ってから出荷します。
暗視野照明の電源と明るさ調整は本体パネルから行えます。
また延長筒内部はケーブルを通せる構造とするのでケーブルの巻付きを
抑制できます。(写真の試作品はPTP-C22の延長筒を流用しています)


価格はエルボーユニット(肉抜きした極軸保持部+黒の延長筒)のみが
30,000円程度で,極望とのセットは45,000円ほどの予定です。
エルボーユニットは構造上,傾斜角の調整範囲は28~42度となります。
 
 

どこを向けても干渉しないためには使用するレンズの焦点距離やカメラの
構造に見合った設計が必要です。
基本設計はNIKONの300mmF2.8+D810Aの組み合わせで行っているので
この組み合わせなら干渉しません。
緯度33度以上,フードは除く(接触した際に簡単に外れるものの装着を前提)

ただ300mmでは縦構図で北回りで導入する場合にカメラと台座部の隙間が
ギリギリとなるので心配なく使えるのは200mmクラスまででしょう。

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最初の写真は200mmF2のレンズ+ATIK16200の組み合わせですが
ハンドル部がクリチカルとなり当たってしまいます。
対策としては黒い延長部を継ぎ足す方法になりそうです。

なお,背の高い極軸保持部は一見弱そうに見えますが300mmクラスの
レンズ程度なら全く支障なく,さらなる軽量化の余地があるほどです。

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先の案内では型式を「GE140HD」と呼んでおりましたが
両軸に採用するハーモニックドライブの型番を明確にする意味で
「GE1414HD」に変更しました。(両軸ともにCSF-14-100-2UH-LWを採用)
また駆動モーターの仕様変更により導入速度は対恒星時600倍速になりました。


この赤道儀は極限まで軽量化した日食遠征用として企画したものです。
手持ちの旧型MTS-3コントローラーの活用や製作コストを下げる目的として
賛同される方を募り,その数量分(11台+α)を製作しています。
従いましてGE1414HDの追加受注や今後の頒布計画はございません。
GE1414HDに関する記事はご予約をいただいている方への案内です。

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2018年4月17日 (火)

ベルト伝達とプレート式の極軸保持について

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従来,駆動用モーターとウォーム軸の回転力伝達は平ギヤが一般的でしたが
最近はタイミング(シンクロナス)ベルト伝達が多用されるようになりました。

私の赤道儀改造では,バックラッシュや異物噛み込み時の悪影響低減などを
目的として7年ほど前から一部の機種で採用しています。
当初は耐久性や精度を懸念されるご意見もありましたが最近はベルトの方が
好まれます。
 

また最近は赤道儀の極軸保持を両側からプレートで挟む方法が多くなり
全体としての軽量化に大きく寄与しています。

一見,鋳物やダイキャストで製作されたものと比べると貧弱に感じますが
この部分が全体としての強度に影響を与えることはなさそうです。


強度と軽量化を両立するにはバランスの取れた強度設計が大切です。
事実,写真左のRST400はこの方法を採用していますが,この部分を
鋳物で製作した同クラスの赤道儀に比べ振動も含め劣ることはありません。

最初の写真の五藤6.5cm赤道儀もここで比べた純正状態に比べ1kg以上
軽くなっていますが改造で強度が落ちたとは感じずRST400のような
肉抜きをする余地が残っています。
ベルト伝達とプレート式の極軸保持方法は主流になると感じています。
もちろんRST400もDCサーボモーターとウォーム軸はベルト伝達です。

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2017年10月12日 (木)

CRUX200HDA発売

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CRUX170HD,320HDに加えてCRUX200HDAが発売されました。
CRUX200HDAはハーモニックドライブ内蔵のクロスローラーベアリングに加え
ボールベアリングなどで回転軸を強化したタイプで写真のように25cmクラスの
アストログラフを搭載可能です。

CRUX200HDAのコントローラーは先日紹介したTITAN TCSが採用されます。
従来MTS-3だった,CUUX170と320もTITAN TCSに変更されています。
またCRUX170は軽量ハーモニックドライブに変更され400gほど軽くなりました。
これらに伴い,CRUX170HD,320HDの価格は改定されています。

価格は以下のとおりです。(税別価格)
 ・CRUX170HD     700,000円
 ・CRUX200HDA  1,000,000円
 ・CRUX320HD    1,345,000円

CRUX200HDAに搭載した鏡筒はここで紹介した15cmコレクティッドダルカーカム
の上位機種となる25cmF4.5アストログラフです。
15cm同様,海外遠征用として超軽量設計(CCA250の1/2以下)されており
次回の西オーストラリア遠征に持ち出す予定です。

F値を4.6→4.5に訂正しました。また重量は約10kgとの事です。10/13日追記

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以下はCRUX170HDのPEC効果確認のため3分露出で7枚写した画像です。
TITAN TCSのPECを有効にした後,ガイドをOFFにしています。
(WO 7cmF4.9 350mm,EOS 6D,上下が赤経方向,北アメリカ星雲付近を
撮影していますが撮影領域が解るよう適当に強調処理しています)
なお,ここでPECの学習は2周期と記していますが,24分は長すぎるので
1周期に変更しています。

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2017年10月 3日 (火)

2軸GOTO仕様の日食遠征用赤道儀

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先月の記事で紹介した日食遠征用ジンバルフォーク赤道儀(GF140HD)
は多くのご予約をいただきありがとうございました。
9/30日でご予約の受付を締め切らせていただきましたので
ご予約をいただいた方への頒布案内を目的とした記事となっています。


当初は軽量でシンプルなジンバル雲台仕様で計画していましたが
2軸仕様の要望も寄せられたのでドイツ式(GE140HD-GOTO)も追加しました。

日食の撮影では写真のような2連で撮影することも多いのですが
両軸ハーモニックドライブの場合,バランス調整が不要なので便利です。
片方をウエイト側に付ける事もできますが(写真は試作品なの未対応)
赤緯微動が効かないので並列同荷がお勧めです。
SDS38を使えば両軸の光軸合わせも容易です。


2軸自動導入仕様なので以下の写真のように328クラスを搭載した
星野写真にも使えます。そのためオプションの極軸望遠鏡も準備します。

開発のコンセプトは軽い,丈夫,信頼製が高い,それでいて安価なことです。
そのため安価で軽量なPM型モーターの採用やパネル構造を採用しています。

写真は試作機ですが細部を確認いただくため大きな画像で掲載しました。
頒布品は外形やメッキ品質などを変更しますがボルト累は露出します。

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【GE140HD-GOTOの仕様】
・導入速度:恒星時の300倍速
・追尾精度:対恒星時±20~25秒角程度
・電源電圧:3~12VDC,5V駆動時の消費電流は400mA。
・許容荷重:最大約10kg,推奨5kg程度
・機器取付部:UNC3/8及びM8PCD35。SDS38固定可
・適応三脚:PTP-C,C2,C22のみ,専用アタッチメント標準付属
・使用コントローラー:MTS-3キーコード付,単体自動導入可
・赤道儀質量:約2.4kg(計画値,35度±15度の極軸高度調整可)
・極軸合わせ:オプションの極軸望遠鏡またはPoleMaster(同時併用可)
・頒布価格:275,000円(税別) 

GF140HD,GE140HD-GOTOともに予約分のみの製作する頒布品です。
申し訳ありませんが今後の頒布予定はありません。
なおGF140HDの頒布価格は税別125,000円で決定しました。


雲が通過するなかガイドテストができたのでガイドグラフを追記します。

Ge140hd2


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2017年9月12日 (火)

GF140HDドイツ式構成にも

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日食撮影ではバランスウエイトが不要なフォーク式が便利なので
軽量化を最優先したGF140HDはジンバル雲台の使用を標準としていますが
フォークの場合複数の鏡筒を搭載できません。
そこで複数の鏡筒も搭載できるドイツ式に仕立てみました。
振動に対する強度が高いので制止画と動画のツインでも実用になるでしょう。


上はパノラマヘッドやアルカスイスクランプなどで仕立てたドイツ式の例です。
フォーク式と違い死角がないので望遠レンズでの星野撮影に便利でしょう。
 

以下は2連対応の専用赤緯体(写真は試作品で製品は北側に延長します)を
装着した例です。この赤緯体は両側のパノラマヘッドの平行を調整する機能を
内蔵するため2連望遠鏡の光軸を調整できます。
またアダプターなしでポールマスターも装着可能です。

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通常の赤道儀では,2本の鏡筒のバランス調整に工夫が必要ですが
ハーモニックドライブのGF140HDは少々のアンバランスは許容できます。
クランプを緩めると危険なので実際にはあり得ない運用ですが
以下のような状態でもハーモニックドライブの強度は許容範囲内です。


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2017年9月11日 (月)

日食遠征用ジンバルフォーク赤道儀の受注について

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昨日のRR-92記事で触れたジンバルフォーク赤道儀GF140HDの紹介です。

開発の主目的は日食遠征機材の小型・軽量化で,軽金属製のハーモニック
ドライブを採用しています。
赤道儀本体(極軸高度方位微調整装置内蔵)の重さは約1.3kgと圧倒的に軽く
ポラリエ+極軸高度方位調整装置(XY50-35)より軽量です。
(上記の重さにはPTP-C三脚台座,駆動回路,電池を含みます。
写真のジンバル雲台を含めた場合は約2.1kg。
写真は試作機のため極軸高度方位微調整機構は内蔵していません)


採用したハーモニックドライブはP2-GOTOや先日紹介したMewlon180cで
ダイヤモンドリングを撮影したRST-150Hの赤緯ユニットと同サイズです。

許容モーメント荷重は4.2kgfm,許容トルク(瞬時)は5.5kgfmなのでハーモニック
ドライブの強度上は20kgほど搭載できます。
(ハーモニックドライブ取付面から機材重心までの距離を20~25cmとした場合)

上の写真は6cmの望遠鏡を搭載していますがこのジンバル雲台のままで
8~10cm程度を,ジンバルを変更すればさらに大型機材も搭載できます。
強度の高いハーモニックドライブを三脚に近い位置で支える構造なので
耐振動や剛性が極めて高く,P-2赤道儀を凌ぎます。
シンプルな構造なので信頼性が高いのも海外遠征には大きなメリットでしょう。


開発の主な目的は日食撮影用ですが星野写真用としても使えます。
以下はGF140HDに300mmF2.8の望遠レンズを搭載した状態です。

極軸回転方向は大きなアンバランス状態ですがジンバルが耐えればOKです。
写真のジンバル雲台の場合,アーム長の都合で全天には向きませんが
大型のジンバルならさらに大きい望遠レンズでも余裕です。

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追尾誤差は±20~25秒角ほどなのでこのクラスではガイドは必要ですが
誤差は以下のように規則正しいカーブを描くのでガイド特性は良好です。
グラフのY軸一目盛は約10秒角です。


Gf140hd_pm
 

GF140HDに興味のある方はHPのお問い合わせからご連絡ください。
ハーモニックドライブの納期に8ヶ月ほど要すため9月末まで予約をお受けし
来年初夏頃の納品予定です。
価格は極望無しが12~13万円程度(税別),極望内蔵は+1.5万円ほどです。
適合三脚は販売を終了したPTPシリーズのみですのでご注意ください。

多くのご予約ありがとうございました。9/30日をもって締め切らせていただきました。
2017.10.1追記
 

【GF140HDの仕様】
・駆動速度:恒星時のみ。オートガイド(手動)修正は±100%
・追尾精度:対恒星時±20~25秒角程度
・消費電流:60mA at4.5V。内蔵単三電池3本で20時間以上連続駆動
・許容荷重:最大約20kg,推奨10kg程度,ジンバル取付面から20cmの位置
・機器取付部:UNC3/8及びM8PCD35。ジンバルやパノラマヘッド固定可
・適応三脚:PTP-C,C2,C22のみ,専用アタッチメント標準付属
・赤道儀質量:約1.3kg(35度±5度の極軸高度調整可,範囲外はオプション)

紹介した試作機は駆動回路がむき出しになっていますが製品は内蔵されます。
外部インターフェースはオートガイド用コネクターのみです。

主な目的を日食用としていますが,日食の撮影では追尾誤差が寛容と
判断されるため星野撮影を優先して恒星時追尾を採用しています。
(日食撮影では太陽時と恒星時の誤差より,据付誤差の影響の方が大きいと
判断しています)

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2017年8月14日 (月)

90S-GOTO赤道儀の紹介-その2

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昨日紹介した90S-GOTO赤道儀にVELOCE RH200を載せてみました。
鏡筒の他に冷却CCDカメラやフォーカサーなど含めた一式の重量は
約18kgになりますが実用になりそうです。

ちなみに昨日紹介したFCT-150は30kgほどあるそうでそれに比べると
まだ軽いですね。
そのFCT-150のお客様からお電話いただきましたが,高倍率でピント
合わせても振動は気にならないそうです。
ただ,それには訳があって極めて肉厚のある特注ピラーや
以下で説明する軸回りの与圧を極限まで強くするチューニングが
施されているそうです。
 

以下は90S赤道儀のパーツを並べたところです。(クリックで拡大します)
中段左が赤緯体ハウジングとそれにねじ込まれた砲金製の極軸です。
この赤緯体と下段右から2番目の与圧ナット(銀色のリング)間には
2対のテーパーローラーベアリングが組み込まれ強い与圧がかけられます。
与圧で極軸は引っ張り,極軸ハウジングは圧縮力が加わり
一体で強度がでる構造です。もちろんハウジングに対して軸は回転しますが
強度上は一つの塊のようなものです。


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この与圧はパイプレンチで強く締めるので数100kgからトンオーダーの
力になっているでしょう。対のテーパーローラーベアリング
(または片側がスラストベアリング)だからできる事で
ボールベアリングの場合は締めすぎるとゴロゴロした回転になります。

回転を滑らかにするためにボールベアリングやニードルベアリングを
使用するのとは強度の観点から見れば異なります。


90S赤道儀の構造説明になりましたが,上段一列がGOTO改造で取り外す
部品で1.7kgほどです。追加するハーモニックドライブなどを加えた最終的な
赤道儀の重量は8.5kほどなので移動用として負担にならないでしょう。
話が前後しますが90S-GOTO改造でも与圧は強めに設定します。


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2017年8月13日 (日)

90S-GOTO赤道儀の紹介

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P-2GOTO赤道儀に引き続き,自動導入を目的に赤緯側をハーモニックドライブ
駆動化した90S-GOTO赤道儀のご紹介です。
基本的にP-2GOTOと同様ですが,ワンクラス上のハーモニックドライブを
組み込んでいます。赤経側は保護カバー付のベルト駆動です。
(NJP,EM-100用ベルトドライブMTS-3についても2018販売分からカバー付に
なります(価格据置),NJP,EM-100のハーモニックドライブ化の計画はありません)


いずれも改造は機種名のとおり自動導入が目的ですが赤緯のバックラッシュが
なくなりガイド精度が向上する事や軽量化も図れます。
P-2や90Sは赤緯軸が短いのでせいぜい1kgほどですが,軸が貫通したEM-200
では3.5kgほどの軽量化が可能です。(EM-200HDは評価段階)

 
カタログ上の90Sの搭載荷重は最大12kgです。
ただ以下はお客様からいただいた写真で90SにFCT-150を搭載されています。
充分に実用になるそうで,これをみるとTOA-130クラスでも搭載できそうです。

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90S-GOTO改造は以下の予定です。
【2017年】
 ・既に注文いただいている分は9月上旬の完成。
 ・ご予約の方分は12月の予定。(8月末を目途に個別に案内いたします)
【2018年】
 ハーモニックドライブの納期に8ヶ月要す事から,年末までのご予約分は
 2018年9月頃の実施予定です。(2018年以降は225,000円から248,400円に改訂)


なおP-2,90S共に改造用として準備した赤道儀が複数ございます。
いずれもグレー塗装タイプでGOTO改造後にお譲りいたします。
三脚の有無などによりますが,本体のみの場合GOTO改造費+5万円ほどです。
P-2は9月,90Sは12月のお引き渡し予定です。
(写真の90Sは評価用に改造した個体なので程度は良くありません)

また,たいへん程度の良い(ほぼ未使用)のP-2S(クリーム色,極望2015年)
もございます。これはAMD-2Nセットで162,000円でお譲りいたします。
ご希望の場合,赤緯軸短縮改造も無償で行います。
純正三脚,Pライト,リングレベル,延長筒など一式での価格です。

用意した90S,P-2は全てご注文いただきました。8.14追記
 
 
FCT-150の写真を見るとハーモニックドライブの強度を心配されるかと思いますが
採用しているSHG-17型の許容モーメント荷重は124Nm(12.6kgfm)です。
鏡筒取付面から25cmの位置なら50kgほどのモーメント荷重に耐えます。
鏡筒取付ヘッド固定ボルトの数もご覧のとおりです。

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2017年7月11日 (火)

P-2GOTO赤道儀の紹介

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昨日紹介したP-2GOTO赤道儀について改めてご紹介します。
基本的には昨年ここで紹介したのと変わりありませんが,ケーブル取り回しを
スマートにするために赤経モーターハウジングにサブパネルを設置しました。

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オートガイダーや電源,パソコンはこのパネルに専用のメタルコンセントで
接続します。MTS-3とサブパネルは1本のケーブルで接続されるので
ケーブルの取り回しが大変スマートです。
極軸望遠鏡の視野照明装置も内蔵しています。 


またメッキの質感もできる限り純正に合わせています。
赤緯体に組み込んだハーモニックドライブユニットや赤経側モーターの
タイミングプーリーカバーはP-2赤道儀のメッキ部と同じ質感で仕立てました。
赤緯体を切断する大がかりな改造を行っていますが
P-2赤道儀の美観を損なわずに自動導入化ができたと自負しております。

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P-2GOTO赤道儀は赤緯側にハーモニックドライブを採用していますが
極軸側はウォームホイール式です。
従いまして一般的な赤道儀同様に両軸ともバランスをとる必要があります。

ハーモニックドライブはウォームホイール式に比べ効率が良いので
バランスを取ることを前提とした設計により消費電流を抑制しました。
最適化した赤経側のモーターなどと相まって12V駆動時の消費電流は
通常250mA,1,000倍速導入時でも500mAしか消費しないため
小型のモバイルバッテリーでの長時間運用を可能としています。
 

なお2017年に実施する初期ロット10台の改造受付は終了しています。
次期ロットは来春頃の受付開始予定です。
初期ロットの改造費用(オーバーホール込み)は195,000円でしたが
次期ロットからは216,000円に改訂させていただきます。


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2017年7月 7日 (金)

RST-150Hへの2連カメラ搭載

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気軽に運べる撮影機材を検討されてるお客様から,RST-150Hへの
2連カメラ搭載に関するご質問をいただきました。
一方は冷却CCD(CMOS)カメラでL画像を,片方は明るい望遠レンズで
カラー情報を取得される計画との事です。
参考用として手持ちの機材で同様のシステムを組んでみました。
 

RST-150Hは軽量・コンパクトを最優先した設計なので
極軸が北へ延びた赤道儀に比べると鏡筒(カメラレンズ)と赤道儀本体や
三脚の干渉が懸念されます。
特に2台のカメラを並列同荷して極付近を撮影する際は子午線越え時に
注意が必要です。

ただRST-150Hはハーモニックドライブなので写真のように赤緯側も
大きくオフセットできます。
写真の構成の場合は極近くの撮影でも子午線越え後3~4時間ほど
継続して追尾できます。

RST-150Hと三脚で5kgですが写真の例のように135mmF2+QHY163M
300mmF2.8+D810Aの2本程度なら余裕で搭載できます。
一式全てで12kgほどなのでこれなら気軽に出かけられるでしょう。

なお2台カメラの光軸合わせはSDS38で行えます。
 

以下はオーストラリアでの撮影風景と南天の写真です。(拡大します)
南半球でのテストも兼ねRST-150開発者自ら撮影されています。


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