カメラレンズ

2026年3月 5日 (木)

リングヒーター「RF14mmF1.4L VCM」にも適合します

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こちらで受注した「RF1.4L VCMシリーズ用リングヒーター」は,ヒーター設計後に発売されたRF14mmF1.4L VCMにも適合することが確認されました。

RF1.4L VCMシリーズレンズは鏡胴部が樹脂製なのでヒーター内面の傷防止シートは布製です。積極的に鏡胴を加熱する構造ではありません。一般的な巻き付けタイプ同様,レンズの周辺を暖かい雰囲気に保ち結露を防ぐ設計です。

一方,LAOWA8-15mmF2.8の鏡胴は金属製なので,比較的熱伝導率が高いシリコンゴムを貼っています。レンズ自体を暖め大きな前玉への結露を効率よく防止する構造です。

なお,RF14mmF1.4L VCMは2月末,LAOWA8-15mmF2.8は3月末の完成でご案内しておりましたが,他の業務の都合で両機合わせて3月末の完成となりました。恐れ入りますが,ご予約の方への案内は3/20日以降となります。

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2026年2月21日 (土)

RF14mmF1.4VCMの試写(速報)

 

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昨日発売されたRF14mmF1.4VCMの試写を行いました。明るい自宅での試写ですが性能が覗えるでしょう。上が1/4にリサイズのみ,下が四隅の切り出しです。

RF14mmF1.4VCM絞り開放,EOS Ra,ISO800,露出8秒,周辺減光,歪曲補正ともにOFF

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2026年2月14日 (土)

ASTRO MECHANICS EFContoroller MarkⅡについて

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こちらの「M54FD-5ADB」の記事で紹介した,「ASTRO MECHANICS EFContoroller MarkⅡ」に関するお問い合わせをいただいておりますが,「M54FD-5ADB」に適合するのは,写真のZWO ASI6200MM/2600MM用のみです。以前私がASTRO MECHANICSから直接購入した商品と現行品に変わりは無いと思われますが,購入に当たっては自己責任でお願いします。

なお,手持ちのEF200/2,EF400/2.8,シグマ105/1.4,70/2.8MACROは正常に動作しますが先日紹介した,LAOWA200mmF2は接続できませんでした。また,TAMRON SP35mmF1.4も動作が不安定です。(2台のEFContoroller MarkⅡで試しましたが同じです)メーカー資料ではシグマ85mm F1.4 DG HSM Artも使えないとされています。

 

「ASTRO MECHANICS EFContoroller MarkⅡ」は本来パソコンからの操作ですが,写真は松江星の会のベルガモット・ジェリービーンズさんが製作されたスタンドアローンコントローラーです。ASI AIRなどパソコンを使用しない撮影環境ではとても便利でしょう。(ASI Airとは接続できません)「天文楽者RYO」様のページで操作方法や作り方を詳しく説明されています。

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2026年2月10日 (火)

冷却カメラのフランジバックについて(EOS-Raとの比較による)

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これまで紹介したカメラレンズと冷却カメラを組み合わせる場合のフランジバックやフィルターによる光路長への影響については一部に間違いがありましたので改めて整理します。

まずはフランジバック(フィルター未装着)ですが,写真のようにレンズマウント面から冷却カメラ接続面までを実測したカメラマウント仕立ての冷却カメラと,EOS Raを以下の方法で比較しました。冷却カメラ側の実測値は31.54mmで,カメラ側の光学的フランジバックが12.50mmなら44.04mmとなり,EOS Raのそれと合致します。

比較に使ったカメラはASI2400MC PRO,2600MC Air,6200MM PROの3台です。(6200MM PROは手放したので以前の記録を用いました)

  1. シグマ105mmF1.4にEOS Raを装着して無限遠にピントを合わせる(ほぼ∞マークの中心になります)
  2. ピントリングはそのままの状態で,EOS Raを冷却カメラに交換する
  3. いずれの冷却カメラもピントがズレているので,カメラマウントとフィルタードロワーのM54ねじ込み部を緩めてピントを出す
  4. 緩めた隙間にシムプレートを挟み距離を計測する(緩めた回転角度でも判断できます)

3台のカメラ全てフランジバックを延長しないとピントが合わない事から,今回テストに用いた3台のカメラの光学的なフランジバックは12.5mmより短く,個体によりバラツキがある模様です。

  1. ASI2400MC PRO:-0.20mm
  2. ASI2600MC Air  :-0.38mm
  3. ASI6200MM PRO:-0.40mm

以上の事から,本日紹介したM54FD-5ADBのご使用に当たっては,上記をご参照の上,お手持ちの冷却カメラに見合う調整をお勧めいたします。カメラマウントとフィルタードロワーのねじ込み部を1回転緩めると約0.75mm伸びるので回転角度から必要な調整代は容易に分かるでしょう。

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2026年2月 3日 (火)

冷却カメラとカメラレンズ組み合わせ時のバックフォーカスについて-2

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これまでに紹介した冷却カメラとカメラレンズ組み合わせ時のバックフォーカスの考え方に大きな勘違いがありました。

手持ちの,ASI2400MCとSIGMAシグマ105mm F1.4とTAMRON35mmF1.4での組み合わせ(フィルター未使用)では,無限遠ピント位置はレンズの∞マーク位置と合致せず0.2mmほどシムを挟むと合致します。この事からテストに使ったASI2400MCの「光学的バックフォーカスはメーカー公称値より0.2mm短い」と推測します。

この状態で基板厚2.5mmのIDAS製NBXフィルター(光学的厚み0.858→約0.9mm)を挿入すると,0.7mmほどのシムを挟むと無限位置が合致します。

なので0.9-0.2=0.7と計算すべきでした。完全に「フィルターの光学厚み」とテスト結果が合致するので,カメラ側の-0.2mmの推測は正しいでしょう。 考え方に間違いがありました。正しくは0.2+0.7で無限位置が合致します。混乱しており間違いが多く申し訳ありません。

ただ,3mm厚のRadian Triad Ultra Quad-Band Narrowband Filter や1.5mmのCBPが0.5mm付近で合致した事とは整合性がとれていないので再調査後に改めて紹介します。

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2026年2月 1日 (日)

フィルタードロワー付カメラマウントアダプターの在庫処分について

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Apo Sonnar135/2」専用で発売していた「フィルタードロワー付カメラマウントアダプター」を,写真のTamron SP35mmF1.4やシグマ105mmF1.4で使えるよう(フィルター使用が条件)フランジバックに手を加て(後述)処分価格で販売いたします。

FDCM-1,FDCM-2セット共に価格は11,000円,送料は600円です。いずれも3セットほどご準備できます。

 

処分価格で販売するのは外形が異なる「FDCM-1」と「FDCM-2」です。いずれもフロントバンド(Apo Sonnar135/2専用)または調整ネジ付き保持リングが付属します。

1.FDCM-1セット:写真下段のものでツバが2カ所にあります。その右の保持リングとセットです。保持リングの調整ローレットネジは長いものが付属しますが内径スペーサーは付属しません。FDCM-1セット残り2セットございますが,一旦受注を停止いたします。2026.2.2追記

2.FDCM-2セット:写真上段のものでツバが3カ所にあります。その右側のApo Sonnar135/2専用フロントバンド(1個のみ)がセットです。FDCM-2セットは完売しました。2026.2.2追記

Apo Sonnar135/2をメインに使用される場合は,フロントバンドが付属するFDCM-2セットが便利でしょう。この場合以下のフランジバック調整(0.3mm)は行いません。

いずれのセットもZWO社製「フィルタードロワー付きカメラマウント(ニコンF又はキヤノンEF)」は付属しません。

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FDCM-1(2)はレンズ系全群移動のApo Sonnar135/2用として設計しており,フランジバックが0.4mm長くなっています。Apo Sonnar135/2ならフィルター有/無が両立する設計です。フィルターの有無に関係なく使えるのでとても便利です。

一方IFのTamron SP35mmF1.4やシグマ105mmF1.4はフィルター使用が条件になります。この2本のレンズでは,∞マーク位置で∞遠ピントが出るようにフランジバックを合わせて出荷します。他のレンズでは一部の手持ち以外,確認とれていないので確約はできませんが大きな支障はないでしょう。

今回の処分品は,上記2本のレンズと,基板厚2.5mmのIDAS製フィルターを組み合わせた実機テストの結果からFDCM-1(2) のチルト調整部分で0.3mm浮かせ,フランジバックを0.4+0.3=0.7mm長くしています。この0.7mmは2.5mmのフィルターと2.0mmの保護ガラスが光路長に与えた影響でしょう。(ZWO社製カメラの保護ガラス厚が2.0mmであることは確認済み)

上記抹消分は間違いがありました。手持ちのASI2400MCはフィルター非装着状態で0.2mmのシムを挟むと無限遠がでるので,光学的なフランジバックは公称値より0.2mm短い事になります。

これに対して今回使用したIDASのNBXフィルターは基板厚2.5mm,光学厚さは0.858(約0.9)mmです。カメラのフランジバックが0.2mm短いので0.9-0.2=0.7mmとなります。結果は変わりありませんが考え方が間違っておりました。2026.2.3追記

 

今回の調整代は2.5mm厚のIDAS製NBXフィルターを使って求めています。基板厚の差やフィルターの仕様による値の変化もありますが,概ね満足する値でしょう。浮かせた0.3mmはお客様で容易に変更できます。

なお,Apo Sonnar135/2用のEAF取付アダプターは完売しております

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2026年1月28日 (水)

LAOWA200mmF2について-1

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Laowa200f2_qc

最近発売されたLAOWA200mmF2を入手したので,手持ちのEF200mmF2との比較を中心にレポートします。

このレンズはとてもコンパクトで軽量です。EF200mmF2と比べると1kgほど軽く,大きさと重さはシグマの105mmF1.4と同じような感覚です。ただ,あまりにコンパクトなので前玉の有効径を測ったところ93~94mmしかないようです。実効F値は2より大きいでしょう。

写真はF2開放で撮った画像を1/4にリサイズしたものと,中央/四隅を切り出したものです。直ぐ近くに明るい月があったのでサクッと撮っただけですが,とても良い印象です。ピント合わせ時の恒星の色滲みも殆どありません。

以下に両レンズの仕様を比較していますが,MTFチャートではEF200F2より高性能みたいです。実際のところは改めて同じ条件で比較してみようと思っています。なおこのレンズもボディに装着しないとピント合わせはできないので,そのままで冷却CMOSカメラでは使えません。

Ef2002_vs_ff20022

Ef2002_vs_ff2002

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2026年1月18日 (日)

冷却カメラとカメラレンズ組み合わせ時のバックフォーカスについて-1

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冷却カメラとカメラレンズ組み合わせ時のバックフォーカスについては,昨年末の記事で紹介していますが内容に疑いがあったため再度確認を行っています。

昨年末の記事では,ASI2400MCとSIGMAシグマ105mm F1.4の組み合わせの場合

  • 無限遠ピント位置はレンズの∞マーク位置と合致せず+0.4mmほどシムを挟む
  • フィルター (IDAS LPS-P3,T2.5mm)を挿入すると+1.2mmのシムが必要

と記していますが,添付した写真のカメラはASI2400MCですが,実際に撮影に使ったカメラはASI6200MMでした。シムの厚みについては間違いありませんが,これまでの実績と合致していません。

 

このために再度テストを行っていますが,ASI6200MMとIDAS LPS-P3を手放したことから,カメラはASI2400MCで行っています。これまでに確認できたのは以下となります。

ASI2400MCとSIGMAシグマ105mm F1.4とTAMRON35mmF1.4での組み合わせで,いずれのレンズの絞り開放で以下の結果が得られています。

  • 無限遠ピント位置はレンズの∞マーク位置と合致せず+0.2mmほどシムを挟む
  • フィルターを挿入するとさらに+0.3~0.4mmのシムが必要

フィルターは3mm厚のRadian Triad Ultra Quad-Band Narrowband Filter と1.5mm厚のComet BP Filtrtで試していますが,大差ありません。

 

以下は上記の調整を行った(0.2+0.3mmのシムを挟んだ),フルサイズのASI2400MCとTAMRON35mmF1.4(開放)で試写した画像です。

フィルターは3mm厚のRadian Triad Ultra Quad-Band Narrowband Filterを使っていますが,周辺でも概ね良好な星像です。この事から,「レンズの∞マーク位置で無限遠にピントが出るようバックフォーカスを調整すれば広角系のカメラレンズでも均一な星像」が得られそうです。なぜASI6200MMと相違が出たかは不明ですが機会があれば検証いたします。

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2025年8月20日 (水)

カメラレンズ後方に入れるフィルターの焦点位置への影響について-3

B20250820

今回はノーマル状態から0.6mmフランジバックが長くなる,「Canon純正ドロップインフィルター対応マウントアダプター」に以下のフィルターを差し替えて比較してみました。

  1. 1.5mm厚のサイトロンQuad BPフィルター 写真手前の枠に入れたもの(加工品)
  2. 2.0mm厚のIDAS DTD DRTフィルター  マウントアダプターに装着しています

1はLAOWA12mmやTAMRON35mmでは無限遠にピントがでません。特に超広角のLAOWA12mmでは酷いピンぼけになります。

ところが2では,LAOWA12mm,TAMRON35mmともにピントが出ます。しかも35mmは∞マークのちょうど真ん中位置です。(私のLAOWA12mmは,距離目盛りがズレており,約2mの位置で無限遠にピントがでますが,2のフィルターを挿入した場合でもほぼ同じ位置で無限遠にピントがでました)

これまでのテストで「3mm厚のフィルターの場合,0.5~0.6mmフランジバックを伸ばす」と感じていましたが,今回の結果から,それはテストしたフィルターにだけ言えるような気がしてきました。それほど単純なものではなさそうで,何かな他の要素の影響を受けるような気がしています。

 

今回試した,IDAS DTD DRTフィルターは手持ちの12mm~400mmのレンズで使える事が確認できました。純正のマウントアダプターを使うので絞りやピント操作*ができる上,撮影データが残るのはとても便利です。*SIGMA70mmMACROとEF400mmF2.8

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2025年8月18日 (月)

カメラレンズ後方に入れるフィルターの焦点位置への影響について-2

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レンズ後方に3mm厚のフィルターを挿入した場合,フランジバックを1mm伸ばすのは広角レンズでピントが出なかったので,0.5mmに変えて試してました。

結果はLAOWA12mmF2.8以外は全てピントがでるようになりました。

以下はSIGMA105mmF1.4を用いて,ノーマル状態とフランジバックを0.5mm伸ばしたマウントアダプターに3mm厚のフィルターを挿入した時の比較です。

このレンズはCANON純正のマウントアダプターを使った場合,∞マークのちょうど中心で無限遠にピントがでます。(室温28°ほどの場合)

一方下の写真はフランジバックを0.5mm伸ばしたマウントアダプターに3mm厚のフィルターを挿入した時の無限遠ピント位置です。僅かに∞マークを越えているので0.5mmでも長すぎる模様です。1mm延長では全くピントが出なかったTAMRON SP35mmF1.4も同じような位置でピントがでます。あとは周辺星像にどう影響するか実写してみます。

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