視野照明装置

2015年7月 7日 (火)

マークX用の照明装置

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AP赤道儀用に製作した極軸望遠鏡の明視野照明装置(連続点灯式)を
マークX用として専用のリングにつけてみました。
リングは以前販売していたマークX用AMD-1の部品ですが
それにプリント基板を固定しただけです。
格好は良くありませんが極軸にねじ込めるので実用には充分で
ペンライトなどで照らすよりずっと便利です。


プリント基板はリングにビス止めして出荷するので
ネジ込み位置の個体差で斜めに固定されてしまいます。
お客様ご自身で取付けられれば締め付けた状態で真っ直ぐにすることもできるので
固定無しでも出荷いたします。(M2.6のタップを2箇所加工する必要があります)
なお赤緯体をつける場合,クランプと干渉する場合もあるのでご注意ください。

価格は3,240円で別途送料として540円必要です。
在庫を流用したものなので10台ほどしかご提供できません。


なお,昨日アップしたFSQ85/106ED用フォーカサーは完売しました。
ε-130Dなどで使える汎用フォーカサー1台のみとなっております。

フォーカサーは全て完売しました。ありがとうございました。2015.7.8追記

FSQ85/106ED用は一晩の内に予定数量(5台)を上回るご予約をいただきました。
今回お求めになれない方のために,10月頃再頒布を計画いたします。
なお,ε-130D用は昨日ご案内のとおり追加製作の予定はありません。

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2015年7月 3日 (金)

ポラリエ用極軸望遠鏡について-2

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先日紹介したポラリエ用極軸望遠鏡の照明装置を設計しています。
回路自体は,先に紹介した極めて簡単なものですが
点灯用のボタンスイッチや明るさ調整ボリュームの位置を試作機で確認します。


回路はAP-PFL同様にプリント基板を起こしますが基板そのものは200円程度です。
ただイニシャルコストが200枚分以上になるのでミスは許されません。
基板をアーム内に組み込んだ状態でリチウム電池の交換ができるかなどが
重要ですが,よくやらかすミスはボリュームの取付向きで
間違えると時計方向に回した時に暗くなってしまいます。

そういえば,GF50の基板作成時も照明ボリュームの方向を間違ってしまい
作り直しました。他は間違っていなかったので大変残念でした。

 
採用する暗視野照明の極軸望遠鏡は昨日紹介したiOptron社製です。
iEQ30などと同じなので同社の赤道儀や
同じ原理のP-2,EM-10(11)などをご使用の方には馴染みやすいでしょう。

AP赤道儀の記事ではコストダウンを強調しましたが
純正では赤道儀本体に対して極望の価格が割高なためです。

今回ポラリエ用としてはセッティングの容易さやサイズで選定しました。
以下はケンコーのスカイメモ用との比較ですがこんなにコンパクトです。
両者の価格は殆ど同じなのでコストダウンが目的ではありません。


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この暗視野照明装置内蔵の極軸望遠鏡はポラリエ以外でも使えます。
その場合接続ネジは不要なので,17,000円ほどの予定です。
8月末の発売予定です。


記事とは関係ありませんが,先に紹介したリーズナブルなモノクロガイドカメラ
(TOUPCAM GCMOS01200KPB)は現在動作を確認しています。
感度など基本的な確認は済んでいますが
ASCOM環境下でのPHD Guidhingなどとの相性を確認中です。
なかなか晴れず進んでいませんが,全ての確認がとれ次第発売予定です。

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2015年6月20日 (土)

AP赤道儀用の連続点灯照明装置

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GP用として連続点灯の極軸望遠鏡明視野照明装置を頒布していましたが
今回,設計を変更してAP赤道儀用として商品化しました。

GP用では特殊なリチウム電池を使っていましたが
今回は一般的なボタン電池(CR2032)に変更しています。
容量は1/8ほどになりましたが,それでも計算上10年以上連続点灯します。
特に消す必要はないと思いますが今回はスイッチもつけ
明るさの調整と電池の交換もできます。
  


AP赤道儀には純正の極軸望遠鏡(暗視野照明付)が準備されていますが
大変高価です。
今回敢えて明視野照明装置を作ったのは
他社製の極望を使えるようにするためで大幅なコストダウンが図れます。

AP赤道儀はクランプフリーで極軸が回転するので
この極望でも高精度な組み付け調整できる事を確認しています。
明視野照明になりますが
個人的には明視野で不便を感じたことはないので(南天遠征時も含め)
コストダウンで精度や使い勝手を犠牲にすることはないと思っています。
人によっては,いつも照明がついている安心感の方が大きいかも知れませんね。


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このAP用極望照明装置(商品名:AP-PFL)は少し工夫すれば他の赤道儀
でも使えそうです。
特にH-40(スカイキャンサー)やP-2は赤緯体に収納できるので便利でしょう。

単体価格は1,620円(税込み)で7月から発売いたします。

極望に付いては別途ご紹介しますが,AP赤道儀用としてはAP-PFLとの
セット販売を予定しています。
(AP-PFLを装着した場合,開口部のスライドカバーは使えなくなります)


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2015年4月 3日 (金)

スーパーキャパシターで暗視野照明

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先日のタイマーコントローラーに引き続き,LEDで色々遊んでいますが
極軸望遠鏡の暗視野照明について試してみたので紹介します。


明視野照明の場合は,僅かな明るさで充分なので
リチウム電池と高輝度LEDを組み合わせれば
実用上連続点灯が可能になることはこのブログで紹介しています。
(販売は全て終了しています)→AP赤道儀用は1,620円で販売中

連続点灯の発想は照明の消し忘れで,いざというときに困らないためですが
さすがに暗視野の場合,レチクルに刻まれたパターンを照らす必要があるので
10年オーダーの連続点灯は無理です。

そこで,必要時だけ点灯させ,消し忘れの心配がない照明装置を作ってみました。

ボタンスイッチを2~3秒ほど押して,スーパーキャパシターに充電し
そのエネルギーでLEDを点灯させるものです。

実験では10年ほど前に買った0.1Fのスーパーキャパシターを使いましたが
ボタンを2~3秒押せば,LEDは10分以上点灯するので実用上全く問題ありません。
ボタンを押していない時は電池を全く消費しないので
事実上電池交換が不要な照明装置です。

写真はスーパーキャパシターの充電効果がわかるよう
電池を外していますがこの状態で10分以上点灯します。

充電は電流を制限するために抵抗(実験で560Ω)を通しています。
スーパーキャパシターのC分と積分回路を形成するので
押しボタンスイッチを短めに押せばLEDは暗く,長めに押せば明るくなり
その状態を10分ほど保持します。
ボリュームで明るさを調整するよりずっと実用的と感じました。

私が電気に興味を持った頃は電解コンデンサーでも100μF台の容量でした。
コンデンサーの容量はピコファラッドかマイクロファラッドでしたが
スーパーキャパシターの登場でファラッド単位が使われるようになっており
最近では1,000Fとかのスーパーキャパシターも登場しています。

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2013年4月14日 (日)

極軸調整装置と照明について

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ポータブル赤道儀をセッティングする場合
極軸望遠鏡を覗きながら極軸の高度や方位を調整します。
今さらながら当たり前のことですが
写真のように高度・方位調整装置や
極軸望遠鏡の視野照明装置があってこそ容易にできます。

極軸高度・方位調整装置がない場合は
片手で赤道儀を保持した状態で
もう片方の手で赤道儀を搭載した三脚のパンやチルトでセッティングするので
この時点で両手がふさがってしまいます。

それに加え,極軸望遠鏡の視野照明も無い機種では
ペンライトなどで視野を照らしてセッティングするなどできませんね。
誰かに照らしてもらうしかないでしょう。

ベテランの場合はそれなりに手を加えて対処できますが
初心者には難しいことでしょう。
これらは初心者用の機種こそ必要な配慮と感じますが
どちらかと言えば極軸望遠鏡の視野照明の方が優先すると思います。

 
 

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2013年1月19日 (土)

GP-PFL再頒布のご案内

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写真で紹介した仕様は終了しました。
わずかですが電池のタイプを変更してご提供できますが
GP赤道儀用のみの対応となります。
ファインダーやガイドパックではご使用いただけませんのでよろしくお願いいたします。

2012.1.22追記
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以前このブログで紹介しましたGP赤道儀用の極軸望遠鏡視野照明装置(GP-PFL)
採用するリチウム電池手配の関係で頒布を終了していましたが
今回40台分ほど確保できたので再頒布いたします。

超高輝度LEDと高容量のバックアップ用リチウム電池を組み合わせることで
10年以上連続で点灯します。
(電池容量と消費電流から求めた計算値に10倍のマージンを掛けた時間です)

今回は写真のようにタカハシの5×25ファインダー用も作ります。
ファインダーへは適当に接着していただく必要がありますが便利です。
暗視野照明装置のように電池切れや接触不良で悩まされることはありません。

ファインダー用は極望用とは電池の取付や基板の向きが逆ですので
「ファインダー用」と指定してください。
(ファインダーで使う場合は基板のパター部が前面に露出します。
絶縁されていないので取り扱いには充分に注意してください)
 

ご使用いただけるのはビクセンのGP赤道儀(GPガイドパックでも使用可)のみです。
(ガイドパックでのご使用はガイドパック用プレートを使用した場合に限ります)
タカハシの5×25のファインダー用はサイズ上は取付できますが
お客様で接着していただく必要があります。
前回お問い合わせの多かったGP-Dではご使用いただけません。
なお,基板の向きを変えるとMS-4でもご使用いただけます。
照明が壊れてお困りの方はお問い合わせください。

頒布価格やお求め方法は前回同様ですが
協栄産業大阪店でもお求めになれます。
頒布品の性格上取り扱い説明書などは付属いたしません。
今回は40台準備しましたが今回をもって終了いたします。

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2011年11月18日 (金)

10年間点灯の視野照明(GP-PFL)

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以前ブログで紹介しました,連続点灯の視野照明装置を真面目に作ってみました。
以前のものは電池に直接半田付けを行うなど
お譲りできるものではありませんでしたが今回のはプリント基板に実装しています。
また明るさ調整用のボリュームも付けました。
(赤緯軸を取り付けた状態では明るさを調整するには長いドライバーが必要です)

極低電流下でも光るLEDと組合わせていますので計算上100年間連続点灯します。
現実的には,バックアップ用のリチウム電池でも10~20年程度で自己放電するので
それで制限されると思います。
リチウム電池容量1.6Ah,通常輝度時の消費電流2μA(最大時6μA,最小時1μA)
1.6Ah÷2μA=約800,000時間(=約100年間)

頒布価格は1,500円ですが,原則的にはGP用アクセサリー類などをご購入時に
一緒にご注文お願いします。
(電池を内蔵しているのでメール便では送れません。
宅配便では送料が割高になってしまうのでご理解いただけると幸いです)

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このタイプのリチウム電池を安価に入手する事ができなくなりましたので
単体頒布は終了いたしました。2012.1.25日追記
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ご注意:この頒布品はGP赤道儀専用ですのでGP-D等ではご使用いただけません。
点灯期間は計算値×マージン(0.1)で保証はできないことを予めご了承ください。
固定は添付する粘着シール付のゴムシートで行います。
説明書等は付属しませんので上の写真を参考にお願いします。

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2011年9月23日 (金)

視野照明装置のスイッチロック

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ファインダーや極軸望遠鏡の視野照明装置は
スイッチと明るさ調整のボリュームが一体なので使いやすいのですが
ツマミにちょっと触れただけでスイッチが入ってしまうことがあります。
いざ使う時には電池が切れていてガッカリしますよね。

そこでボリュームの回転をロックするネジを取り付けました。
ツマミにつけたローレットネジの先端が本体の穴*に入る構造なので
加工はツマミにタップをたてるだけですがその位置が微妙です。

*ボリューム本体の回転防止するために最初から開けてある穴  ↓これ
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一般的なドリルではキリが逃げるので難しい加工になりますが
本体の穴位置に合わせなくともネジで面を抑えればロックできるので
無理をしてまで上の写真のような位置にタップ加工する必要はないようです。

なお今回の加工はタカハシ製の照明装置です。
他社製で同様の改造ができるかは不明です。

また,加工はお請けできませんが,今回使ったローレットネジがご入用な方は
メールでご連絡いただければお分けします。
管理の都合上,9月28日までとさせていただきますのでよろしくお願いします。

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2011年5月24日 (火)

連続点灯の視野照明装置

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極軸望遠鏡やファインダーの視野照明装置は
スイッチの切り忘れや不用意にスイッチが入ってしまったりして
電池切れになることが多いですよね。

そこで今日紹介するのはビクセンのGP赤道儀に内蔵した照明装置で
見てのとおりスイッチはありません。
常に点灯したままですが,もう何年間も点灯したままです。
(いつ付けたか定かな記憶はありませんが,3~4年は経っているようです)

高容量の3Vリチウム電池(全長が32mmのものでないと内蔵不可)と
超高輝度LEDを組み合わせていますが
470kΩの減流抵抗でちょうど良い明るさになります。
3.2VからLEDの順方向電圧を引いた約1.5Vが470kΩにかかっているので
電流は約3μAしか流れていません。

計算上1年間で26mAhしか消費しないので
リチウム電池の容量が500mAhとすれば20年間ほどつきっぱなしになります。
明るさの調整はできませんが特に必要と感じた事はありません。


視野を直接照らす“明視野照明”は僅かな明るさで照らせるので
このようなことができますが
“暗視野照明”の場合,輝度が必要なので連続点灯は難しいようです。
なお,リチウム電池への直接半田付けはあまりお勧めできませんね。


今回紹介するGP赤道儀はボールベアリングやスチール製の極軸を使用した
特別仕様品ですが通常のGP赤道儀でも同じスペースがあります。

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