海外遠征

2025年3月 7日 (金)

C/2024G3アトラス彗星を追って-14 (1/30日、最終日)

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遠征14日目、1月30日です。1/17日に西オーストラリア入りした遠征も今日で最終日になりました。サイクロンの影響や停電などのアクシデントもありましたが、楽しくて充実した日々を過ごす事ができました。帰りにワディ入り口で楽しく過ごした方々と帰記念撮影。

今回のC/2024G3アトラス彗星は夕方だったので、遅くても24時頃には就寝しています。昨年遠征した紫金山アトラス彗星は明け方だったので、深夜2時頃に起きて観測場所まで移動する日々でした。今回はほとんど移動しなかった事もあり、酷暑の中、疲れずに乗り切れたのでしょう。無事にパース空港に戻ってホットしているところです。

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今回の撮影は主に改造したP-2赤道儀を使いましたが、明るいうちの据え付けなので南の極付近の暗い星では据え付けられず、スマホの傾斜と方位機能で行いました。

狙った改造ではありませんが、北側面(南半球では南)はフラットなのでスマホを当てるのに適していました。この方法でも数十秒の露出なら200mmでも何ら問題無く追尾できています。

撮影に使ったレンズは、200mmF2と105mmF1.4がメインですが、明るいレンズなのでライブビューを見ながら、両軸クランプフリー回転で容易に彗星を捕らえられました。単三電池駆動なので電源の心配もありません。

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C/2024G3アトラス彗星を追って-13 (1/29日)

Dsc_6275ss  遠征13日目の1月29日です。長かった遠征ですが彗星を撮影できるのは今夜が最後になりました。相変わらず日中は暑く40℃を超えています。

天候に悩まされながらも彗星の写真は撮れたので、昨年の紫金山ーアトラス彗星の様に、彗星と南天の銀河の写真を撮りたくなりました。構図的に両者を納めることができることは27日にワディで確認していましたが、最終日なので最良と思えるロケーションを目指し、再びニナン湖を目指しました。

快晴でしたが、最高のロケーションだったハズのニナン湖は、ちょうど彗星の方向に明かりがあり長い露出をかけられません。26日に訪れた時は気づかなかったのでショックです。

西の方向に町が無いことは予めGoogie Mapで調べていたのですが、後で見てみると対岸に農場があり、そこの照明だったかも知れません。ニナン湖のあるWongan Hillsと言う町は小麦で有名で大きな農場が点在していました。まあ、行き当たりばったりの撮影なので仕方ないですね。天体撮影では良くあることです。

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2025年3月 4日 (火)

C/2024G3アトラス彗星を追って-12 (1/28日)

Dsc_6234s遠征12日目の1月28日です。長い遠征でしたが、いよいよ今日も含め残り3日です。天気は安定してきましたが、夕方、西の低空は雲に邪魔され彗星は見られませんでした。

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天気が安定するのは嬉しい事ですが気温も高くなり昼間は40℃越です。停電でエアコンが使えないのでかなり辛かったです。

この日は朝から風が強いので、停電は当分解消されないかと心配になりましたが、夕方19時前にやっと復旧しました。3日ぶりに電気が来たので嬉しくて撮った写真ですが、朝から水も出なくなっていたので台所は食器で溢れています。

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2025年2月28日 (金)

C/2024G3アトラス彗星を追って-11 (1/27日)

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遠征11日目の1月27日です。やっと待ちに待った快晴の空になりました。朝6時の気温は18℃ととても冷えていました。

遠征11日目にして全く雲に邪魔されず撮影できました。これまでは105mmがメインでしたが、条件が良かったので200mmで撮っています。複数枚撮影できたので画像処理を天リフの山口さんに依頼した写真です。既に彗星核は崩壊しており、尾だけが写っている模様です。

最後の写真は先にアップしたものですが、彗星の写真を撮り終えた後、ワディファームの空港まで移動して撮ったものです。逆さオリオンに木星や火星が加わった銀河は今しか取れないので、これだけは撮っておきたかった星景写真です。

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【彗星撮影データ】

  • 撮影日時:‎2025‎年‎1‎月‎27日、‏‎22:07(日本時間)
  • カメラ:EOS Ra
  • レンズ:EF200mmF2→2.2
  • ISO:1600
  • 露出:30S露出5枚スタック
  • 赤道儀:P-2ポータブル改造赤道儀
  • 撮影地:ワディファーム
  • 画像処理:天文リフレクションズ、山口氏

【星景撮影データ】

  • 撮影日時:‎2025‎年‎1‎月‎28日、‏‎0:42(日本時間)
  • カメラ:NIKON D810A
  • レンズ:SIGMA 14-24mmF2.8→14mm,F4
  • ISO:3200
  • 露出:120S露出1枚
  • LEE No2フィルター使用
  • 赤道儀:自作ゴニオステージ赤道儀
  • 撮影地:ワディファーム空港

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2025年2月27日 (木)

C/2024G3アトラス彗星を追って-10 (1/26日)

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遠征10日目の1月26日です。朝の衛星写真では今日もダメかなと思っていたら夕方から急速に回復しました。写真は少し強調していますが、雨上がりの霞のためか低空に町明かり (セルバンテス?)の影響が出ています。

105mm望遠レンズでの撮影ですが相変わらずよく写ります。肉眼でフォーマルハウト(写真右上)まで伸びる尾が確認できました。

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彗星撮影後、停電2日目の夜、部屋でくつろいでいるところです。停電しているのでヘッドライト頼りですがお酒を飲むには十分です。この時点までは高架水槽に溜まった分で水道は使えていましたが、翌27日からその水も無くなり、停電+断水のサバイバル生活に突入します。

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【彗星撮影データ1】

  • 撮影日時:‎2025‎年‎1‎月‎26‎日、‏‎21:42(日本時間)
  • カメラ:EOS Ra
  • レンズ:SIGMA105mmF1.4→1.6
  • ISO:1600
  • 露出:10Sの1枚画像
  • 赤道儀:P-2ポータブル改造赤道儀
  • 撮影地:ワディファーム

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2025年2月26日 (水)

C/2024G3アトラス彗星を追って-9 (1/25日)

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遠征9日目の1月25日です。前日遠征したLake Ninanからの帰路は雨でしたが、今日も朝から夕方までスッキリしない天気でした。結局彗星を見ることはできていません。

写真は停電のためにワディで準備してくれた発電機です。フォークリフトでないと運べない容量(13.5kVA)ですが、とてもうるさかったのでこの後、100m程離れた場所に移設しています。

移設しましたが、たまたま施設内に他のキャンパーが居られたのでずっと回す訳にいかず、バッテリーの充電時のみ回しました。

なお、ガスのバーベキューコンロがあったので調理には困らなかったのが幸いです。どうでも良いのですが、レンタカーのナンバーがCMOSカメラの型番みたいでした。

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2025年2月18日 (火)

C/2024G3アトラス彗星を追って-8 (1/24日)

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遠征8日目の1/24日です。出張などで更新が滞りましたが、ここからは遠征後半になります。

前日は何とか雲間から観測できましたが、相変わらず予報が芳しくなかったのでワディファームから180km程内陸に入った、「Wongan Hills」と言う小さな町に移動しました。

幾つか候補地がありましたが、西が低空まで開けている「Lake Ninan」と言う塩湖に決めました。乾季だったので車で乗り入れる事もできましたが、雨期は水が溜まる模様でウユニ塩湖っぽい写真が撮れそうです。

上の写真は105mmで撮っていますが、なかなかの迫力でした。このときは既に彗星核は崩壊しており大量のダストを放出していたのでしょう。塩湖の雰囲気を出したかったので強調処理はほとんど行っていません。

下はほぼ同じ時刻に24mmで撮影したもので、金星が雲に隠れています。あえて対岸を走る車のライトが映り込んだ写真を選びました。

撮影を終えワディに戻る途中から雨になりました。移動しなかったメンバーに聞いたところ夕方から雨だったそうなので移動は正解でした。この夜、日付が変わったころから停電になり、丸3日間続くサバイバルが始まりました。

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【彗星撮影データ1】

  • 撮影日時:‎2025‎年‎1‎月‎24‎日、‏‎21:48(日本時間)
  • カメラ:EOS Ra
  • レンズ:SIGMA105mmF1.4→2
  • ISO:1600
  • 露出:20Sの1枚画像
  • 赤道儀:P-2ポータブル改造赤道儀
  • 撮影地:Wongan Hills Lake Ninan

【彗星撮影データ2】

  • 撮影日時:‎2025‎年‎1‎月‎24‎日、‏‎21:58(日本時間)
  • カメラ:NIKON D810A
  • レンズ:SIGMA14-24mmF2.8→24mmF2.8
  • ISO:1600
  • 露出:30Sの1枚画像
  • 赤道儀:自作ゴニオステージ赤道儀
  • 撮影地:Wongan Hills Lake Ninan

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2025年2月10日 (月)

C/2024G3アトラス彗星を追って-7 (1/23日)

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遠征7日目の1/23日です。サイクロンはインド洋上に遠ざかり昼間の天気は回復しましたが、低空の雲はなかなか取れません。

最後に見た19日から3日も経ったので、彗星はさぞかし小さくなっているだろうと思っていましたが、肉眼でもハッキリわかり雲間から見える姿は大きく、怪しく感じました。 3日前より暗い空で見られるようになったことや、雲間だったからかも知れませんが、これまでで一番雄大に感じました。

写真は105mmでの撮影ですが尾は写野からはみ出しているでしょう。通過する雲にやきもきさせられましたが、これはこれで雰囲気ありますよね。

【撮影データ】

  • 撮影日時:‎2025‎年‎1‎月‎23‎日、‏‎21:52(日本時間)
  • カメラ:EOS Ra
  • レンズ:SIGMA105mmF1.4→1.4
  • ISO:400
  • 露出:20S
  • 赤道儀:P-2ポータブル改造赤道儀
  • 撮影地:ワディファーム

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2025年2月 8日 (土)

C/2024G3アトラス彗星を追って-6 (1/22日)

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遠征6日目の1/22日です。サイクロンはインド洋上に遠ざかりましたが今日も彗星は見られませんでした。これで3日間お休みです。

今日は滞在先での食事事情でも紹介しようと思いますが、ご飯の写真で始まるのもどうかと思うので、まずは最終日の1/29日深夜に撮った「みなみじゅうじ座」付近の銀河でも。空が良いので2分1枚のほぼ撮って出しでもそこそこの写真が得られます。

GFX50SⅡ,GF110mmF2→2.8,ISO1600,2分,JPEG1枚画像を1/2(4,128×3,096)にリサイズ(さらにブログ掲載サイズまで縮小されています)

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ワディファームの食事は自炊です。食事を作るのも遠征の楽しみ?なので期間中はほぼ毎日3食作りました。ご飯もその度に炊いています。

食材は車で1時間ほどの近く?町へ買い出しに行きますが、日本食材はパース郊外にある日本食材店で買いました。日本食材がないと、バーベキューなど肉料理に偏りがちですが、和食が作れるとワンパターンにならずにすみます。朝の味噌汁があるだけでも料理が1品増えて楽です。
お昼は素麺、うどん、お好み焼き、麻婆豆腐など作りました。また野菜を摂るよう心がけました。

ちなみに今回の遠征費用に対する食材代(アルコール含む)の割合は20%で、宿泊費が45%、レンタカー+ガソリン代が35%です。食材と宿泊費は仕方ないのですがレンタカー代が高いのが痛いですね。
1日当たりの食事代(アルコール込み)は3,000円強で、6泊7日間滞在した人の宿泊費など全てを含めた現地費用は約100,000円でした。外食していないので意外と安く済んでいます。


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最後にスイカのテイスティングしているところを。とても美味しかったです。

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2025年2月 6日 (木)

C/2024G3アトラス彗星を追って-5 (1/21日)

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遠征5日目の1/21日です。サイクロンはインド洋上に抜けましたが、西オーストラリア州の大部分は雲の中です。移動も考えましたが500km以上内陸へ走らないと晴天域へ達しそうもないので断念しました。

と言うことで、彗星の撮影はあきらめ、まったりと過ごしました。 昼食はパスタで、夕食は伊勢エビの刺身と蒸し焼きです。伊勢エビは近くのセルバンテスにあるロブスター・シャック言うレストランで買ってきました。この日やった事は食材の買い出しと預け入れ機材の整理程度です。

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