新年あけましておめでとうございます
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先日紹介したTMB92/F5.5の対物レンズは,眼視設計の3枚玉AOPなので星野撮影にはフラットナーが必須です。
この鏡筒はF5.5と明るいのですが,さらに明るさを求め,William Optics製Flat6AⅢ0.8Xフラットナー/レデューサーを使ってみました。Flat6AⅢ装着後は口径92mm,FL405mm,F4.4の写真鏡になります。
紹介のFlat6AⅢなど,ドローチューブに装着する補正レンズは,焦点位置までの距離=バックフォーカス(以下BFと略)により周辺像が変化します。短いと放射状に伸び,長いと円弧を描いた(コマ収差のような)星像になります。
今回使ったFlat6AⅢはBFを回転ヘリコイドで調整できますが,この部分でカメラを1回転させると周辺像は大きく変化しました。ヘリコイドのネジピッチは0.75なので,BFを0.数mmオーダーで前後させるだけで周辺星像に影響が出そうです。
この量は組み合わせる光学系によって変わると思いますが,意外とシビアで補正レンズと焦点面間にフィルターを入れた場合やIR改造したデジタルカメラは,これらが光路長に影響する度合いを再考する必要があるのかも知れません。
その点,Flat6AⅢは実写しながら容易に最適なBFを探れますが,写真のタカハシ製FC35RD0.66Xなど,BFが固定されている機器で周辺像が芳しくない場合は,シムリングなどを用いカットアンドトライで追い込むことになるでしょう。
なお,FSQ-106EDの645レデューサーのように鏡筒側に固定する補正レンズではBFを気にする必要はありません。ペッツバール光学系のFSQ-106直焦点やRED CAT51なども同様で,ピントが合う位置=BFでフィルターの厚みなども影響を受けません。
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手持ちのTMB92/F5.5(トリプレットAPO)でWilliam Optics製Flat6AⅢ0.8Xフラットナー/レデューサーを試してみました。
バックフォーカスはライブビューで四隅の星像を見ながら簡単に合わせただけですが,まずまずの星像です。異なるメーカー製の組み合わせでこれだけの性能が出れば充分でしょう。
このフラットナー/レデューサーはバックフォーカスの調整がとても簡単なので,もう少し追い込んみようかと思っています。以下の写真はEOS Ra,ISO1600,EXP180S,JPEG画像の1/2リサイズです。
なおFlat6AⅢをTMB92の接眼スリーブに装着するために,M63→M75(上の写真左)と,タカハシ鏡筒用としてM63→M72のアダプターリング(上の写真右)を各2個作りました。
何れも1個余剰がありますのでご希望の方がおられたら連絡ください。実物合わせでネジ加工を行っているので高精度です。価格は何れも6,600円です。タカハシ鏡筒では試していませんが,TSA-120などの3枚玉にマッチするかと思います。
タカハシ用M63→M72は完売しました。2022.12.22追記
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10月1~2日は熊本県阿蘇郡産山村で開催された「星宴2022 in阿蘇・うぶやま村 ~九州発の星まつり~」に参加しました。
昨年同様好天に恵まれ(日が落ちてから(気温が下がってから)少し雲が涌きましたが),夜半以降は素晴らしい星空が広がりました。
遠くは愛知県から66cmドブソニアン持参で参加されていましたが,これで見せていただいた,M42のトラペジューム付近は素晴らしかったです。
以下は私が持ち込んだ機材で,新旧の6cmクラスの屈折望遠鏡見比べです。中央は古い五藤光学の6.5cmアクロマートですが,同荷した最新のタカハシ製のフローライトアポFOA-60(F15仕様)に遜色のない素晴らしい見え味でした。
こちらは隣席との距離を確保した機材持込エリア。申込み受付番号を付けた席を準備しています。
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三郡山から昇る食分最大の頃の月です。先ほど自宅屋上から撮影しました。地上の風景を入れたので構図の縦横は赤経,赤緯に合っていません。
FC-100DL+ED1.5Xエクステンダー,D810A,若干トリミング
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熊本県阿蘇郡産山村で開催される「星宴2021 inうぶやま」から帰りました。2年ぶりの「リアル星まつり」でしたがとても良い天気に恵まれました。
会場ではeVscope2やZWOのCMOSカメラを用いた電子観望が目立ちました。
私も人生初の電子観望でM51やM27などを導入しましたが,M51やM27はそこそこ写りますが,北アメリカ星雲は写りがイマイチ。こんなものかな?と思っていたら,参加者からLive Stackボタンをクリックしていない事をアドバイスいただく始末でした。
その後に導入したM33は腕の構造まで鮮明で,一緒に見ていた知人と時代は変わりましたねと笑って終わりました。この記事を書いて気付きましたが,下の写真で一番大きな赤いボタンがLive Stackでした。
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11月3日は熊本県阿蘇郡産山村で開催される「星宴2021 inうぶやま」に参加します。初体験となる「電子観望」にトライしてみようかと思っています。
写真は前回(2019/10)の様子ですが今年も天候に恵まれそうです。
なお,新型コロナ感染症対策として参加には事前登録が必要です。ここから登録してください。
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昨日に引き続きアルミフレームで作ったスライディングルーフの紹介です。
アルミフレームは様々な形状がありますが,主要部は30×30mm角のフレームを使いました。柱や梁の他,1枚目の写真で屋根の最上部にも使っています。
また以下は45度傾斜した状態で接続できるフレームなので直角の屋根を作るのに便利です。指定した長さで納品されるため組み立ては容易です。
以下はスライディングルーフのレール部ですが,今回は屋根が小さいので吊り戸用のレールを上下逆にして使っています。この程度の屋根なら台風でも問題ない強度でしょう。また梁や柱はこのような専用金具で接続できます。
アルミフレームの基本的な固定方法は以下のような接続金物とナットです。ナットは後入れ式の方が便利です。完全に直角が出ているので写真のように固定すれば強度・精度ともに高く,肉厚1mm程度の軽量鉄骨のスポット溶接構造より強いようです。
気になる価格ですが今回の例では概ね以下のとおりです。(取引のあるミスミの価格ですが,個人でも購入できるモノタロウなども同程度のようです。ポリカ板は手持ちのため計上してません)
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年末・年始のお休みを使って自宅屋上にアルミフレームでミニスライディングルーフを作りました。寒波の襲来などで進みませんでしたが,やっと形になったので紹介いたします。(まだ側面の壁など未完成です)
今回作ったのはアルミフレーム(30mm角の6シリーズ)の強度評価が主な目的で,フォーク赤道儀+VSD100クラス用で80×80cmしかありません。80cmにしたのは外からの機材へのアクセスが可能なようにです。
今回の試作機で,強度上の不安は感じられませんでした。次のステップとしてメインの人が入れるサイズにも着手するので併せて紹介して行く予定です。
なお,屋根や壁は手持ちがあった透明のポリカ板を張っているので温室のようになっていますがブラウンなど遮光性のある材料がお勧めです。
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